【オートモーティブワールド15】オープン戦略で規模拡大狙うOBD IIソリューション「ジオタブ」

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東海クラリオンブースで出展された「ジオタブ」の専用デバイス
東海クラリオンブースで出展された「ジオタブ」の専用デバイス 全 17 枚 拡大写真

1月14日より開催されているオートモーティブワールド2015の東海クラリオンブースでは、カナダ発のテレマティクスサービス「ジオタブ(GEOTAB)」が紹介されていた。

ジオタブは、通信用のSIMカードとGセンサー、GPSが内蔵された専用デバイス(ドングル)を車両のOBDIIコネクターに接続して使用する。位置情報、アクセラレーション、車両情報など、収集された情報は随時サーバにアップされ、PCやスマートフォンなどで確認することができる。ハイブリッドカー(HV)、電気自動車(EV)、トラック、バンなど主要車種に対応しており、ジオタブ1台当たりのランニングの価格は月額3500円。現在は、北米・オーストラリア・欧州を中心に、全世界で50万台弱に導入されている。

急カーブや急ブレーキなどGの動きが非常に大きい場合は、事故発生の可能性を通知することで安全性の向上につなげたり、燃費データを元に運転方法を見直し、コスト削減をはかったりと、運行管理における利便性は高い。

更に、自分と他の車両の速度を計測し衝突までの秒数を表示、危険な場合はアラートする、衝突防止警報システム「モービルアイ」と接続すれば、運行管理者がより危険な状況を把握しやすくなる。

HVであれば電池の残量も分かるため、データを使用して独自のルールをカスタマイズすることも可能だ。東海クラリオン テレマティクス事業本部の小堀雄樹氏は「エンジン回転数が下がってきた場合や電圧が6V以下になったらアラート鳴らす、またはメールでの通知をするという設定を行えば、いち早くバッテリーの消耗に気付くこともできます」と話す。現在は検証中だが、温度センサー製品と連携して冷蔵車などの庫内温度を確認できるようにする取り組みも行っているという。独自企画のIOX端子を利用して他デバイスとの連携の今後にも期待したいところだ。

また、ジオタブの特徴としてWEB上でAPIも公開している点が挙げられる。小堀氏によれば「ユーザーの、取得したデータを自社システムとの統合やPC・スマホ・ウェアラブル端末向けのアプリケーションの開発に活用していただけるようにすることで、差別化をはかっています」とのこと。

今春には中部地区でジオタブハッカソンの開催が予定されており、詳細はHPとフェイスブックで近日中に発表されるという。

《吉田 瑶子》

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