NASAレポート…1880年以来もっとも暑い年だった2014年

エマージング・マーケット オセアニア

労働・緑、政府に気候変動対策を要求

 ABC放送の報道によると、1月18日、アメリカ合衆国の宇宙研究機関NASAのデータで2014年が1880年以来もっとも暑い年になったとしており、労働党と緑の党は改めてトニー・アボット保守連合政府に対して気候変動対策を進めるよう求めた。気候変動懐疑派が主流を占める保守連合連邦政権は2013年9月7日の総選挙勝利以来、炭素価格付け制度(通称炭素税)の廃止や、気候変動政策関係や科学関係の政府機関の縮小廃止、予算削減を強力に打ち出してきており、労働党や緑の党とは正面から対立の様相を示してきた。

 報道では、NASAのデータによると、2014年の記録的な暑さだけでなく、1880年以来の高気温記録トップ・テンはすべて1998年以降に起きているとされている。また、科学者は、「気温上昇の主要な原因は人間の温室化ガス排出、特に化石燃料燃焼によるものだ」としている。アボット保守連合の気候変動懐疑論に対して、野党労働党の環境スポークスマン、アンソニー・アルバネージ議員は、「アボット政府はコモンセンスよりもイデオロギーを優先しており、科学者の発表も理解できないようだ」と政府を批判し、クリスティン・ミルン緑の党党首も、「気候は次第に手に負えない状態になってきている。トニー・アボットが、子孫に借金することはできないと発言したが、彼が誠実なら環境についても子孫に借金することはできないはずだ」と批判している。

 アボット政府は、「2020年までに排出量を2000年の排出量のマイナス5%まで引き下げる目標は達成しつつある」と主張しているが、オーストラリア国立大学(ANU)のウィル・ステファン気候変動研究所所長は、「さらに努力しなければならない。オーストラリアの自然現象による死者の死因は熱波がもっとも大きい。破局的な結果を防ぐためには5%より大きい目標に向けて努力しなければならない」と語っている。また、今年は200か国の代表者がパリに集まり、温室化ガス排出量削減などを話し合うことになっている。

■ソース

Labor, Greens pressure Tony Abbott to act on climate change as 2014 named hottest year on record

2014年は1880年以来もっとも暑い年

《Nichigo Press》

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