【マツダ CX-5 試乗】成熟という言葉が似合う全方位的な進化…森口将之

試乗記 国産車
マツダ CX-5 改良新型
マツダ CX-5 改良新型 全 37 枚 拡大写真

海外仕様かと思った。実際には『CX-5』は国内向けも海外向けもほぼ同じエクステリアなのだが、ハニカムメッシュだったグリルを水平基調のフィンとし、ヘッドランプを『デミオ』同様のLEDで眼差しを表現するスタイルとするなど、魂動デザインの最新モードを身につけたことで、ぐっと精悍になったのだ。

【画像全37枚】

一方のインテリアは、同時に試乗した旧型より上質になった。これまでブラックのみだったレザーシートのカラーにホワイトが加わり、パーキングブレーキが電気式に進化したこともあるが、腰を下ろした運転席が、しっとりした着座感になっていたことが大きい。後席は座面も長くなっていて、くつろげるようになった。

2.2リットルディーゼルターボエンジンの強力なダッシュは健在。ガソリン自然吸気なら4リットル以上に匹敵する、クラストップの最大トルクの威力を再確認した。スムーズさも4気筒ディーゼルとしては依然トップクラス。ロードノイズを含めた音は、街中では旧型とさほど変わらない感じがしたが、高速道路では明らかに静かになっていた。

ホイール/タイヤはLパッケージが19インチ、それ以外が17インチで、試乗車は前者だったこともあり、乗り心地は固めなまま。でも小刻みにドタバタすることはなくなり、ショックを丸めて届けるようになった。固さの質が変わったような気がする。シートで細かいショックを吸収しているおかげもあるのだろう。ただしっとりという表現を使えるにはあと一歩。電子制御の可変ダンパーなどを導入しても良いのではないだろうか。

ハンドリングは、2WDと4WDの差が少なくなったように感じた。旧型のディーゼル2WDは、ガソリン車を70~80kg上回る車両重量が影響して、ノーズの重さが気になった。それが新型では、後輪駆動系の追加で重量配分がやや適正化された4WDに近い身のこなしになっていたのだ。

今回の改良を機に、マツダコネクトと呼ばれる車載情報システムや、マツダ初のアダプティブLEDヘッドランプ、レーンキープ・アシスト・システム&車線逸脱警報システムを初めとする安全装備なども身につけた新型CX-5。成熟という言葉が似合う全方位的な進化だった。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

森口将之|モータージャーナリスト&モビリティジャーナリスト
1962年東京都生まれ。自動車専門誌の編集部を経て1993年に独立。雑誌、インターネット、ラジオなどで活動。ヨーロッパ車、なかでもフランス車を得意とし、カテゴリーではコンパクトカーや商用車など生活に根づいた車種を好む。趣味の乗り物である旧車の解説や試乗も多く担当する。また自動車以外の交通 事情やまちづくりなども精力的に取材。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。グッドデザイン賞審査委員。

《森口将之》

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