【ハンドメイドバイシクル展15】200万円の手づくり木造自転車、年間3台生産で4年待ち

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SANO MAGICの木造自転車
SANO MAGICの木造自転車 全 6 枚 拡大写真

東京・北の丸公園で1月24日に開幕した「2015ハンドメイドバイシクル展」には、さまざまな手づくり自転車が並んでいる。その中で来場者の視線をひときわ浴びていたのがSANO MAGICの木造自転車だ。価格はなんと200万円。

SANO MAGICは江戸時代創業で230年の歴史を持つ老舗企業、佐野造船所の流れを汲み、創業者の佐野末四郎社長はその三男。13歳で父から船体設計を学び、14歳で9フィート(2.7m)の小型木造ヨットを製作した。その後も次から次へと木造艇をつくり、その技術の高さから海外で“SANO MAGIC”と称された。

「2002年にドイツで開かれたボートショーに木造の小型モーターボートを出展したんです。重量が690kgと非常に軽いものだったんですが、そんな軽いボートをつくれるはずがないとみんな半信半疑だったんです。その後、丈夫ですばらしいとわかってもらえましたが、技術のすごさをわかってもらうためになんとかする必要があると感じたわけです。それで、ほかのものをつくろうと考え、自転車をつくり始めたのです」と佐野社長は説明する。

当初は販売するつもりではなかったが、2009年の「ユーロバイク」という展示会(ドイツ)に展示したら、絶賛の嵐で、初日で3台の注文が入ってしまったという。すると、その話が日本にも伝わり、日本のお客から次々に注文が舞い込んできた。

「つくるのに非常に時間がかかり、年間3台しか生産できないんです。もうすでに2018年分は終わってしまい。これから注文するとなると、納品は2019年以降になります」と佐野社長。

もちろん性能は折り紙付きで、8時間耐久レースやヒルクライムレースなどアマチュアレースに参加し、上位入賞を果たしている。しかも、カーボン製のものよりも丈夫で、修理もしやすいという。ちなみにこれまで製作した台数は25台だそうだ。

《山田清志》

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