【GARMIN GDR43J インプレ前編】最量販GPSドラレコの後継モデルに新型、広角化で実力アップ

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一般的にはこのようにルームミラーの右横に取り付ける
一般的にはこのようにルームミラーの右横に取り付ける 全 14 枚 拡大写真

今やカーナビに並ぶカー用品の目玉になったドライブレコーダー。GPS技術を活かしてこのジャンルに意欲的な展開を見せているGARMINから、新製品が登場した。ベーシックな機能と高画質で好評だった『GDR32』および『GDR33J』の後継モデル『GDR43J』だ。

◆視野角拡大で巻き返しを図る

登山やトレッキングに使うハンディGPSで他の追随をゆるさないトップブランドであるGARMIN。そこで鍛えた技術を元に、今ではカーナビ(PND)、サイクルコンピュータ、ランニングウォッチ、ウェラブルカメラなど、車載用やアウトドア用のデジタルデバイスを幅広くラインアップするブランドとなっている。

GARMINの製品には、どのジャンルにも共通する独特の価値観がある。「質実剛健で、見た目は地味だが高性能で信頼できる」というイメージだ。ドライブレコーダーの分野でもそれは同じで、GPS技術を活用した「GARMINらしさ」に溢れる製品を次々に投入している。

GARMINのドライブレコーダーは、業界最高レベルの機能・性能を目指したハイエンドモデルと、その性能を踏襲し、機能を絞って低価格化したベーシックモデルがある。今回紹介するGDR43Jは後者のベーシックモデルに相当する。従来モデルのGDR33Jをアップデートした後継モデルという位置づけになっている。

最大の変更点は、カメラの視野角が従来の110度から130度へと広くなったこと。視野角の拡大は、現在のドライブレコーダーの大きな流れといえる。ドライブレコーダーは、交通事故などが起きた時にその状況を記録するためのものだが、事故の原因となる車両などは、真正面でなく横方向からもやってくる。そのため、ドライブレコーダーは横方向も撮影できる視野角の広さが重要なのだ。

GARMINの先代モデルであるGDR33Jが登場した時、視野角110度はライバルを圧倒するものだった。しかし、他メーカーが視野角を広げた新製品を投入し、立場が逆転。そこで、GARMINも視野角を一気に広げた新製品を投入してきたわけだ。

ちなみに、現在のドライブレコーダーでは、視野角の表記に対角線と水平が混在しているようだ。本機の場合、130度は対角線での視野角で、水平視野角は120度となっている。他メーカーでは水平視野角を表記している場合もあるので、比較する時は要注意だ。

◆GPSで場所と時刻を正確に記録する意味

ドライブレコーダーは、GPSを搭載するモデルと搭載しないモデルに分けることができる。本機はGPS搭載を大きな特徴とするモデルだ。「ドライブレコーダーにGPSが搭載されていて何の役に立つのか」と思う人もいるようだが、大きなメリットが幾つもある。

普通、自分の遭遇した交通事故の現場は覚えているもので、GPSによる位置情報は不要といえる。しかし、GPSは場所だけでなく時刻も正確に記録する。これが意外と重要なのだ。

GPS非搭載のドライブレコーダーの場合、撮影時刻は内部の時計に頼ることになるが、取り付け時に時刻合わせをしても、数か月もすれば分単位で狂ってしまうこともある。しかし、当て逃げされた場合などは、秒単位の正確な時刻が記録されていることが重要になる場合があるのだ。また、GPS搭載のドライブレコーダーでは、走行速度も記録される。つまり、事故にあった時に自分が危険な速度で走行していなかったことが証明できる。

GPSによる速度の記録については、速度違反で取り締まりを受けてしまった場合に、その取り締まりが正当かどうか、つまり自分が本当に速度違反をしていたか確かめられる、といった用途を挙げる人もいる。不当な取り締まりが横行しているわけではないが、自分が納得したり反省したりするための材料としては役に立つ。もちろん、速度違反をしないことが重要だ。

GPSが搭載されているメリットは他にもある。ドライブの記録用としてドライブレコーダーを使う場合に、ドライブコースを正確に記録できるということだ。本機をはじめとするGARMINのドライブレコーダーには「GDRPCTool」というPCソフトが付属している。これを使うと、録画した映像と走行している場所の地図を同時に表示することができる。一度見てみるとわかるが、これはドライブの記録として理想的だ。

ここまでは主に機能面について紹介した。後編では実際に使用しながらGDR43Jの魅力を紹介しよう。

《山田正昭》

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