トヨタ自動車の豊田章男社長は1月30日に都内で開いたモータースポーツ活動の発表会で、「もっといいクルマをつくる力を高めていく。そのど真ん中にモータースポーツを位置付ける」と語った。
この日は、自身の念願でもあったという世界ラリー選手権(WRC)への2017年の復帰を発表、参戦用の試作車両も公開した。豊田社長は「モリゾウ」のニックネームでレーサーとしても活動する。そのためのトレーニングは「身体の中にあるセンサーを研ぎ澄ましてくれた」という。
そのうえで「センサーはエンジニアでない私が、(社内で)最後のフィルターとして、日々のもっといいクルマづくりにつなげられている」と、モータースポーツ活動の意義を強調した。また、創業者である豊田喜一郎氏がかつて、「オートレースは日本の乗用車製造事業の発展に必要欠くべからず」と言及していたと紹介、「最近、改めてこの言葉の意味を実感している」と、祖父の金言も讃えていた。