【トヨタ アルファード / ヴェルファイア 試乗】ショーファーカーでもドライバーは楽しめるのか?…鈴木ケンイチ

試乗記 国産車
トヨタ ヴェルファイア(左)とアルファード(右)
トヨタ ヴェルファイア(左)とアルファード(右) 全 10 枚 拡大写真

Lサイズ・ミニバンのトップシェアを誇る、トヨタの『アルファード / ヴェルファイア』が2015年1月26日にフルモデルチェンジを果たした。新型の開発キーワードは「大空間高級サルーン」だ。ミニバンではない。“サルーン”を目指したという。

【画像全10枚】

その理由のひとつにニーズの変化があったという。近年のアルファード/ヴェルファイアはショーファーとして利用する法人ユースが激増、『クラウン』をしのぐほどになったという。つまり、新しいアルファード/ヴェルファイアは、そうしたニーズに正面から応えるべく開発されたのだ。

なるほど、ハンドルを握ると、その走り味は、すっかりショーファー風になっていた。加速も減速もスムーズそのもの。飛び出すような加速もカックンという減速もない。ロールも自然であるし、荒れた路面での突き上げ感もマイルドだ。これならば、同乗者を前後左右に揺さぶらないように走りやすいだろう。

パワートレインは3種。2.5リットルの直4、3.5リットルのV6、2.5リットルのハイブリッド。2.5リットルモデルは最もおとなしく、3.5リットルV6はビートの効いたエンジン・サウンドとピックアップの良さが楽しく、ハイブリッドは重厚感がある。しかし、多少の色合いは異なっても基本はショーファーとして扱いやすいような、スムーズでフラットな走りであった。

ショーファー向けというと、「それでは運転が楽しくないのでは?」と思うかもしれない。事実、動力性能はほどほどだし、クルマの動き自体もおっとりとしている。だが、ドライバビリティが悪いわけではない。ドライバーの意思にゆったりでも忠実に動く。だから、走らせている実感がある。意外と楽しかったのだ。個人的には、重厚でありながらも、しっとりとしたハイブリッドの運転が気に入った。

広々とした室内に、これでもか! という充実したゴージャスな装備を満載したアルファード/ヴェルファイアである。同乗者が楽しくないはずはない。しかも、運転している人間も楽しい。乗っているすべての人間が楽しいという、なんとも嬉しいミニバンとなっていたのだ。

最後に、新型アルファード/ヴェルファイアの良い点をもうひとつ。それは、7万~10万3680円でミリ波レーダーを使う全車速追従機能付きプリクラッシュ・セーフティ・システムが設定されていること。安全装備をお手頃価格で用意したところは素晴らしい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★

鈴木ケンイチ|モータージャーナリスト(日本自動車ジャーナリスト協会会員)
新車のレビューからEVなどの最先端技術、開発者インタビュー、ユーザー取材、ドライブ企画まで幅広く行う。特に得意なのは、プロダクツの背景にある作り手の思いを掘り出すインタビュー。

《鈴木ケンイチ》

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