【ホンダ ジェイド 発売】ホンダ ミニバンの変革…初代 オデッセイ への原点回帰
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現行のオデッセイが大柄となったのには、ユーザーの趣向の変化とともに、ミニバンに対する自動車業界全体の流れも起因している。ジェイドの開発責任者である印南泰孝氏は「かつて自動車業界全体が、オデッセイのような乗用ミニバンを作っていた。しかし現在はほとんどのメーカーがこのクラスから撤退してしまった」。続けて「一方、『ステップワゴン』のようなユーティリティ系のミニバンは右肩上がりで増えていった。そこで我々はラインアップの整理が必要と判断した」と話す。
ホンダのミニバンは、オデッセイをはじめかつては『エリシオン』『ストリーム』が存在したが、現在ミニバンとしてラインアップされているのはオデッセイ、ステップワゴン(及び『スパーダ』)、『フリード』に加え今回のジェイドの4車種となっている。
このラインアップとなった経緯を印南氏は「ステップワゴンとフリードは、ユーティリティ系のミニバンとしてユーザーに受け入れられているので、整理の必要はない。しかし、オデッセイとエリシオン、ストリームは、発売当初に比べて販売台数が伸び悩んでいたこともあり、これらを統合・廃止し、訴求力を高めたクルマを登場させる必要があった」と話した。
その結果、オデッセイはエリシオンの血統を受け継ぎ、現行型へ。そしてオデッセイとストリームを融合したのが新型ジェイドとなったのだ。印南氏は「もっとコンパクトなミニバンを、というユーザーからの声を聞いていたこともあり、ジェイドは、初代オデッセイよりのモデルとすると結論づけた。つまり“原点回帰”。乗用車かつミニバンというホンダが切り開いたジャンルと価値を、もう一度世の中に示したい」と語った。
《阿部哲也》