【トヨタ ヴィッツ 試乗】乗り心地を根本的に改善した改良新型…岩貞るみこ

試乗記 国産車
トヨタ ヴィッツ
トヨタ ヴィッツ 全 10 枚 拡大写真

マイナーチェンジは、目先を変えるためにちょこっと手を加えた小さな起爆剤のようなものが多い。ただ、新型『ヴィッツ』は、乗り心地の根本的なところに手を加えてきた。

いじったのは、ボディをつなぎ合わせる溶接部分。スポット溶接の数を多くしたというのだけれど、これがとんでもなく乗り心地に貢献しているのだ。そもそもスポット溶接なんて、表からは見えない世界。やらなくてもわからない世界である(暴言失礼)。でも、トヨタとしては、欧州で売る以上、足回りに響いてくるボディ剛性は、ちゃんとやらないとだめだと反省したということらしい。

スポット溶接だけで、そんなに乗り心地が変わるのかと言われそうだが、答えは「変わる」である。後ろ足が安定して、コーナリングはもちろん、まっすぐの道を走っていても安定するし、街中でゆっくり流しているときもばたばた感がない。結果、安心&疲れないのである。もっとこれ、声高に宣伝してもいいと思うんですけれど。

マイナーチェンジと同時に標準で採用されたアイドリングストップは、高速7割、都内3割で走ったところ、100kmの走行で0.3リットルもの節約に。それって、ワンタンク走れば1リットル以上ガソリンを使わずにすむということで、脳内でちゃりんと100円玉が重なる音がしてほくほく喜ぶのは私だけではあるまい。

個人的には、助手席シート座面の前に設けられる買い物アシストシートがお気に入り。雑なブレーキで、シートの上に置いた荷物が転がり落ちないように堤防になってくれるもので、トートバッグを愛用し、中身をばらまいちゃうドライバーのひとりとしてはオススメなのである。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材中するほか、最近は ノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「未来のクルマができるまで 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI」「ハチ公物語」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。2024年6月に最新刊「こちら、沖縄美ら海水族館 動物健康管理室。」を上梓(すべて講談社)。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  4. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
  5. 【BYD シーライオン7 新型試乗】全幅1925mmの堂々サイズも「心配無用」、快適性はまさに至れり尽くせり…島崎七生人
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る