日産のルマン挑戦ドライバー9人が出揃う…最後の2人はA.バンコムとM.チルトン

モータースポーツ/エンタメ モータースポーツ
日産ワークスからのルマン参戦が決まったバンコム(左)とチルトン。
日産ワークスからのルマン参戦が決まったバンコム(左)とチルトン。 全 8 枚 拡大写真

2日、日産およびニスモは、今季のルマン24時間で「Nissan GT-R LM NISMO」のステアリングを握る9人のドライバーのうち、未発表だった2人を公示した。日産陣営レギュラードライバーであるアレックス・バンコムと、F1参戦経験者マックス・チルトンが加わる。

日産/ニスモはWEC(世界耐久選手権シリーズ)とルマン24時間レース(WEC第3戦)におけるLMP1クラスへのワークス参戦開始に際し、2015年の参戦ドライバーを“小出し”に発表してきたが、これでついに、ルマン参戦時最大9名となるドライバーの顔ぶれがハッキリした。

33歳のバンコムは日産のGTアカデミー(TVゲーム「グランツーリスモ」との共同による選手育成等のプロジェクト)で指南役を務めるなどしてきたドライバーで、「日産の秘密兵器」と称されたこともある存在。チルトンは昨年までF1にマルシャから参戦していた、23歳の若手ドライバーだ。

出揃った日産のLMP1クラスドライバーは下記の9人。

ミハエル・クルム/マルク・ジェネ/ハリー・ティンクネル/オリビエ・プラ/ヤン・マーデンボロー/マックス・チルトン/松田次生/ルーカス・オルドネス/アレックス・バンコム

バンコムは、オルドネスやマーデンボローというGTアカデミーでの“教え子”と共闘するかたちにもなるが、上記9名のうち、WEC開幕戦シルバーストン6時間(4月12日決勝)にはクルム、ジェネ、ティンクネル、プラ、マーデンボロー、チルトンの6名が参戦し、#22と#23の「Nissan GT-R LM NISMO」を駆る(ドライバーの組合せは依然未定)。そして松田、オルドネス、バンコムは、3台体制で臨むルマンにおいて#21をドライブすることが発表された。

なお、「Nissan GT-R LM NISMO」の開発主担ドライバーとされるクルムは、SUPER GTの第1~3戦は同車開発専念のため欠場、ただし第4~8戦には出場することとなっている。WECの後半戦(こちらも第4~8戦)には日程重複の問題等が出てくるため、SUPER GTの前半3戦でクルムの代走を務めるオルドネスが、後半はWECでの代走を、というストーリーは大いに考えられるところだ。

このあたりはあくまで推測になるが、WECフル参戦(予定)はジェネ、ティンクネル、プラ、マーデンボロー、チルトンで、クルムはルマンまではフル参戦し、その後はオルドネスとの併用、もしくはクルム欠場時は2台中1台をドライバー2名で運用、というような起用法が想像される。松田に関してはGT500クラス連覇を目指すSUPER GTを欠場することは考えられず、WECにはルマンのみの参戦が濃厚。ただ、もしかすると10月11日決勝の第6戦富士6時間に関しては、なんらかのかたちで彼が実戦に登場する可能性もあるかもしれない。

“9人のサムライ”に日本人選手は松田のみだったが、ルマン総合優勝経験者(ジェネ)やF1レギュラー参戦経験者、そして日産陣営で長く活躍してきたドライバーたち(GTアカデミー出身者を含む)と、実に個性豊かで実力確かな9人が揃った。悲願のルマン総合優勝に向けてのワークス復帰初年度、日産勢の戦いからは目が離せない。

《遠藤俊幸》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  2. 15歳から運転できる「小さいオペル」に興味アリ!「通勤用にこういうのでいいんだよ」など注目集まる
  3. 日産 リーフ 新型をライバルと比較…アリア、テスラ、bZ4Xと何が違う?
  4. ついにハイブリッド化! 新型トヨタ『ランドクルーザー300』の発表にSNSでは「バク売れの予感」など話題に
  5. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る