2015年のタイ新車販売台数、前年比9.8%増の95万台と予測…フロスト&サリバン

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三菱 トライトン 新型(参考画像)
三菱 トライトン 新型(参考画像) 全 2 枚 拡大写真

フロスト&サリバンは2015年のタイ自動車市場に関する予測を調査分析「2015年 タイ自動車市場の展望」にまとめた。それによると、国内需要の回復に伴い、タイの新車販売台数(乗用車・商用車含む)は前年比9.8%増の95万台に成長する見通しとなっている。

2014年のタイ自動車市場については、国内の政治的混乱や経済の停滞によって、新車販売台数は前年比34.6%減の約87万台に留まり、消費者マインドの下落も販売台数の抑制につながった。また、ASEAN自動車市場全体においては、マレーシアや他のASEAN地域における自動車市場は成長を遂げた一方で、タイおよびインドネシアにおける新車販売台数は2013年よりも減少。2014年のASEAN自動車市場全体における新車販売台数は、前年比9.4%減の322万台に留まる結果となった。

2015年のタイ自動車市場は、中所得者層の拡大による所得の増大で購買力が高まるため、自動車販売台数の増加が促進されると予測。また、自動車に向けた消費者マインドは、引き続き2015年上半期に改善する見通しとなっている。また、2016年に価格が上昇するといわれるピックアップトラックの販売台数についても、若干増加すると見込まれている。

タイにおけるインフラ投資は、経済活性化と長期にわたる成長持続に必須の要素。2015年から2022年の8年間での3兆3000億バーツ(約12兆円)相当のインフラ開発プロジェクトは内閣に承認され、自動車販売台数の今後の成長に貢献することが期待されている。また、タイ自動車産業に向けた投資は、同国のASEAN(東南アジア諸国連合)における自動車製造ハブとしてのポジションを強化し、低燃費車のグローバル生産拠点となることが期待される。

さらにタイでは、総額1390億バーツ(約5160億円)相当の第2期エコカー政策を打ち出しており、第1期エコカー政策での1年につき50万台のエコカー生産にくわえて、自動車メーカー10社によってさらに158万台のエコカー生産が予定されている。しかし、不安定なグローバル経済や国内消費の冷え込みがタイ経済に大きな影響を及ぼすことが予想され、タイ自動車市場は2015年に新たな課題に直面することも予測される。

《纐纈敏也@DAYS》

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