カンタス航空最古の期待…747ジャンボが退役、公開展示へ

航空 エンタメ・イベント

余生をウロンゴン航空博物館で

 カンタス航空最古の現役機だったボーイング747-400型機「シティ・オブ・キャンベラ」号が退役し、余生を過ごすため、ウロンゴンのイラワラ空港に降り立った。同社最古の機体が、世界初の同型機公開展示機になると報道されている。

 3月8日付ABC放送(電子版)が伝えた。

 同機は就役25年で役目を終えたもので、航空博物館のあるイラワラ地域空港にとっては通常は離着陸しないジャンボ・ジェットが降り立つという歴史的なできごとになり、博物館にとっても最大の呼び物になる。この日、シドニー空港を飛び立った同機は、普段より低速で4,000フィート、約1,200mという低空でウロンゴン空港に向かい、15分でウロンゴンに到着した。「シティ・オブ・キャンベラ」の着陸には何千人もの市民が空港周辺を取り巻き、巨大な機体の着陸を見守り、シドニー空港の滑走路の半分以下という1,800mの滑走路に無事着陸すると拍手喝采がわいた。同空港の滑走路は幅が30mしかなく、それに対してジャンボジェットの全幅は64mにもなり、外側の2基のエンジンが滑走路両脇にかかった。

 定位置に停まった同機からグレッグ・マシューズ機長が降り立ち、同機の鍵を歴史航空機修復協会のボブ・デラ・ハンティ会長に手渡した。同協会は、国内最大のコレクションを持ち、かつてのカンタス航空一線機、ロッキードのスーパー・コンステレーション機など、動態・静態保存の機体が数多く陳列されている。マシューズ機長は、「センチメンタルな気持ちもあるが、ここの博物館でなら、機体もボランティア達のおかげで十分世話してもらえることと信じている」と語っている。

 現役時代に合計8,500万キロを飛んだ「シティ・オブ・キャンベラ」号は、1989年にロンドンからシドニーまで無着陸営業飛行最長記録を樹立しており、その際に同機を操縦した4人のパイロットのうち、ロブ・グリーノプ氏は、「アメリカの砂漠にある飛行機の墓場に送られなくてうれしい」と語っている。また最後の営業飛行は2015年1月、南アフリカのヨハネスブルクからシドニーまでで、さよなら飛行に乗務した全員が機内の壁にサインしている。

■ソース

Qantas retires its oldest aircraft, the City of Canberra 747-400, to Wollongong aviation museum

カンタス航空747ジャンボ・ジェット退役

《Nichigo Press》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ソニー・ホンダが発表予定の新コンセプトカーに「期待十分」の声、進化の早さに「想像以上」とも
  2. 「めっちゃかっけぇ」日産『ティアナ』新型に反響続々! 最新コックピットに15スピーカー付きで約310万円の価格にも注目
  3. シトロエンのSUVクーペ『バサルト』、バーチャルコンセプトを実車化…サンパウロモーターショー2025
  4. 「エスティマ難民」のあなたに? トヨタ『シエナ』2026年モデル発表…11月の新型車記事ベスト5
  5. 日産『ノートオーラ』など5車種783台をリコール…11月掲載のリコール記事ランキング
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る