【ホンダの汎用エンジン】市場で活躍する“3輪車”を体験、小回りの良さに驚き

自動車 ビジネス 国内マーケット
関東機械 マイテーカー V3-CNG
関東機械 マイテーカー V3-CNG 全 18 枚 拡大写真

2015年3月6日にツインリンクもでぎで開催されたホンダ主催の「ホンダ汎用エンジン搭載製品取材会」で用意されていた1台が、ターレ(ターレットトラック)であった。卸売り市場などで、運搬を行う3輪の輸送車だ。

試乗車はホンダからOEM供給されたエンジンを搭載する関東農機株式会社の『マイテーカー V3-CNG』。搭載されるエンジンは389ccのホンダ『GX390』。最高出力7.9kW(13ps)の空冷4ストローク単気筒OHVエンジンである。このエンジンが前輪の真上に搭載され、タイヤごと回転して転舵することが、ターレの特徴となっている。

今回、用意されたのはガソリンではなく、CNGガスを燃料とするモデルであった。荷台の下に容量26リットルのガスボンベが横たわっており、満タン状態で、約2日間の卸売市場の作業に使用できるという。

ランニングコストはガソリンエンジンよりも安くなるが、ガスを充填する施設が必要になる。そのため運用は、ガス施設が用意された札幌市場と仙台市場に限られているが、それでも2か所の市場において約900台が稼働しているという。

運転方法は、単純そのものだ。車体前部の円筒形上に、円筒に沿った丸い操舵用のハンドルが付いていて、その内側に同じく丸いアクセルのハンドルがある。そのアクセル用のハンドルを下に押し込むと、アクセルONとなり前進する。手を放せば、自然とハンドルが戻ってアクセルOFFになって減速する。

運転席の足元の右側にはブレーキペダルがある。運転手は、後ろに体重をかけてハンドルに寄りかからないようにすると、ハンドル操作がしやすい。アクセルのハンドルを握りこむと、全長3280×全幅1100×全高1800mmの車体はゆったりと、けれど力強く加速を始める。最大積載量は1000kg、最高速度は15km/hも出る。大柄だが、意外に力強いのだ。

ハンドル操作に対するアシストはない。エンジンごと操舵するわけだから、停止状態ではほとんど回すことができないほど重い。しかし動き出すと、徐々に操舵は軽くなる。ハンドルの切れ角度は大きく、左右で210度。つまり片側で110度という直角以上にハンドルを切ることができる。

そのため、全長が3280mmもあるのに、最小回転半径は最外側でも2430mm。小回りが非常に効くのだ。また、コーナリング時に少しもロールしないのも特徴的だ。これならば、水の入ったものを搭載していても、水をこぼす心配もないだろう。

《鈴木ケンイチ》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
  2. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  3. BEVを2年間所有した、“リアルな”ランニングコストを大公開
  4. メルセデスベンツの万能車『ウニモグ』がキャンピングカーに! 数日間の自給自足が可能
  5. 「見れば見るほど味が出てくる」新型日産『リーフ』のエクステリアがSNSで話題に
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る