【F1 オーストラリアGP】マクラーレン・ホンダ、初戦最下位に「まだまだ険しい山」

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ホンダのパワーユニットで11位完走を果たしたジェンソン・バトン(マクラーレン)
ホンダのパワーユニットで11位完走を果たしたジェンソン・バトン(マクラーレン) 全 6 枚 拡大写真

2015年のF1開幕戦オーストラリアGP。いよいよ初レースに臨んだマクラーレン・ホンダは、ジェンソン・バトンが11位で完走を果たした。

予選ではライバルに食らいつくことが出来ず、17・18番手に終わったマクラーレン勢。さらに決勝直前のグリッドへ向かう試走段階でケビン・マグヌッセンがトラブルでストップ。ホンダ第4期の初陣はバトン1人に託されることになった。

バルテリ・ボッタス(ウイリアムズ)が欠場したため16番グリッドからスタート。好ダッシュをみせたバトンは12番手に浮上する。序盤はセルジオ・ペレス(フォース・インディア)を抑え込む。途中ペレスと接触するシーンもあったが、マシンに大きなダメージはなく走行。他車の脱落もあり、後半に11位へポジションアップ。あと一歩でポイント圏内というところまで迫った。

しかし、冬のテストではトラブル続きでレース距離(約305km)を一度に走破出来ておらず、このパッケージでは初の挑戦。バトンも「今まで12周連続でしか走れていなかったから不安」と予選後にコメントしていた。だが終盤まで大きなトラブルに見舞われることなく周回を重ね、最後には1分33秒338の自己ベストタイムを記録してチェッカー。シーズン前の状況を考えると完走は困難という見方が圧倒的だった中で、最後まで走り切った。

レース後、バトンは「まだ道のりは長いが、良い1日だった。ペレスとも少しバトルが出来たし、何よりレース距離を走り切れたことは今後の開発に大きく役立つと思う。コーナリングでの速度はフォース・インディアと同じくらいだったし、レッドブルやザウバーにも近い位置にあるように感じだ。」とコメント。テストでは得られなかった手応えも掴んだ様子。ホンダの新井康久プロジェクトリーダーも「バトンが完走してくれたことは、我々にとって大きな前進」とチームのリリースでコメントを発表した。

ただ、レーシング・ディレクターのエリック・ブーリエ氏は「確実に前進はできたが、優勝したハミルトンから2周の差をつけられ、まだまだ険しい山を超えなければいけない感じ」とコメント。まずはレースを完走できたことに喜ぶ一方でチームが目指すべき場所はまだまだ先にあることを示した。

確かにシーズン前から比べると進歩をみせたマクラーレン・ホンダだが、現実はトップから2周遅れの11位。完走した中では最下位だった。この順位は、かつて16戦15勝を挙げた陣営にとっても、2009年のワールドチャンピオンであるバトン自身にとっても喜べる結果ではない。同時に活躍を期待していたファンにとっても決して満足できる結果ではないだろう。

今回の結果を受けて、開発にさらなる拍車がかかるか。

《吉田 知弘》

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