3月22日、米国カリフォルニア州フォンタナのオートクラブ・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第5戦「Auto Club 400」が開催された。
20日正午からの練習走行に続き、午後4時50分に予選開始。マット・ケンゼスが3番手、デイビッド・レーガンが4番手で2列目に並び、デニー・ハムリンは6番手、クリント・ボウヤーが10番手、カール・エドワーズが15番手で続き、9台のトヨタ カムリが決勝へと進んだ。
22日午後0時52分、2マイルオーバルを200周(約640km)して競われる決勝レースがスタート。直後にレーガンが3位に浮上したが、すぐにケンゼスが抜き返し、ハムリンと共に3-4位をキープ。やや順位を落とし、7位を走行していたレーガンは、22周目に他車とのバトルの中でスピン。この日最初のイエローコーション。全車ピットへ向かい、3-4位につけていたケンゼスとハムリンが好ピットにより1-2位へ浮上。エドワーズも16位から11位へとポジションを上げた。
再スタート後、3周でハムリンがケンゼスから首位を奪うと、30周にわたってその座をキープ。後続との差を広げていった。その後はイエローコーションが出ず、60周目過ぎにグリーン下でのピットとなったが、全車がピット作業を終えた時点で再びハムリンは首位に復帰。ハムリンは快調なペースで周回を重ね、一時2位以下との差は3秒以上にまで広がった。
87周目にこの日2度目のイエローコーションが出され、全車揃ってピットへ向かうと、今度も素晴らしいピット作業により4位につけていたケンゼスが首位へ。再スタート後、首位の座は譲ることとなったが、ハムリンと共にトップ10圏内をキープし上位争いを続けた。
137周目あたりからこの日2度目となるグリーンピットを経て、残り50周を切った153周目に、コース上の異物によりイエローコーション。3位につけていたケンゼスは、このピットでも2つポジションを上げ、この日3度目となる首位浮上。ハムリンも6位、エドワーズ11位で、残り周回は燃料がぎりぎりの42周で再スタート。首位のケンゼスは、後続からの激しい追撃を受けながらもトップをキープ。6位、7位あたりを走行するハムリンは、ハンドリングに苦しみ、壁に軽くヒットしながらも,更に上位を狙って走行を続けた。
ケンゼスは30周にわたって首位走行を続けたが、185周目、残り15周というところでコース上の異物によりイエローコーション。燃料が厳しいこともあり、全車ピットへ。ここでも最速のピット作業を見せたケンゼスは、トップでピットアウトしたが、その直後に駆動系のトラブルに見舞われスローダウン。翌周再度のピット作業を強いられることに。駆動系を修理し周回遅れになることなくレースに復帰したケンゼスだったが、31位へ後退。一方、2位でピットアウトしたハムリンも、ピット作業時のタイヤ管理でペナルティを受けることとなり、30位へとポジションダウン。
これでトヨタ勢最上位は12位のエドワーズ。レースは再スタート後、チェッカー目前の198周目にコース上の異物でイエローコーションが出され、“グリーン・ホワイト・チェッカー"に。最後の追い上げ目指しピットに向かったエドワーズだったが、ここでピットレーンスピード違反のペナルティ。ハムリン、ケンゼスらと共に30位近くまで順位を落とすこととなってしまった。
203周目に再スタートとなったが、直後にイエローコーション。208周目に2度目の“グリーン・ホワイト・チェッカー“の再スタートが切られ、後続グループが3ワイド、4ワイドと広がってのバトルとなる中、ファイナルラップに入った直後に中団でクラッシュが発生。しかしイエローコーションは出ず。26位につけていたエドワーズは見事なダッシュでポジションを上げ、13位でチェッカー。序盤のスピンで一時は2周遅れになりながらも追い上げを見せたレーガンが18位でトップ20フィニッシュとなった。
トヨタ カムリはハムリンとケンゼスがそれぞれ56周、43周のリードラップ獲得。2人あわせるとレースのほぼ半分で首位を走行しながらも不運に泣き、ハムリンが28位、ケンゼスが31位に終わった。
次戦第6戦は3月29日、米国東部バージニア州マーティンズビルのマーティンズビル・スピードウェイで行われる。
■NASCARスプリントカップ 第5戦
1位:ブラッド・ケセロウスキー(フォード)
2位:ケヴィン・ハーヴィック(シボレー)
3位:カート・ブッシュ(シボレー)
4位:ポール・メナード(シボレー)
5位:ライアン・ニューマン(シボレー)
6位:デイル・アーンハート・Jr.(シボレー)
■ドライバーズポイント
1位:ケヴィン・ハーヴィック(シボレー)225P
2位:ジョーイ・ロガーノ(フォード)197P
3位:マーティン・トゥルエックス Jr.(シボレー)192P
4位:デイル・アーンハート・Jr.(シボレー)164P
5位:ブラッド・ケセロウスキー(フォード)163P
6位:ライアン・ニューマン(シボレー)162P