【スーパーフォーミュラ】岡山合同テスト初日…小林可夢偉がトップタイム

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小林可夢偉は初日のトップタイムをマークした。
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27日、岡山国際サーキットで全日本選手権スーパーフォーミュラ(SF)の公式合同テストが始まった。初日のトップタイムは今季SFに初参戦の小林可夢偉がマークしている。

今季2回目のSF公式合同テストは岡山での実施。7年ぶりに実戦開催を迎えるコースが舞台であり、開幕前最終の手合わせ機会としても重要なテストである。もちろん今季参戦の11チームがすべて参加しているが、王者PETRONAS TEAM TOM’S(エンジンはトヨタ)は中嶋一貴、A.ロッテラーの両レギュラードライバーがWECとのスケジュール重複により欠席。そこで今回TOM’Sは07~08年チャンピオンの松田次生を招聘、#2号車1台でデータ取りを主眼としての参加になった(今回の総出走台数は18台)。

初日の天候は晴れ、路面はドライ。午前と午後に2時間ずつ、計4時間の走行セッションが実施された。3月下旬の岡山にしてはかなり暖かいコンディションで、午後のセッションは路面温度が開始時28度、終了時29度。5月に開催される第2戦のことを考えれば、冷え込まずに良かったといえるかもしれない。そんななか、午前午後総合のトップタイムをマークしたのは、今季最注目の存在である小林可夢偉(#8 KYGNUS SUNOCO Team LeMans/トヨタ)だった。タイムは午後の最終盤にマークした1分13秒182。

「初日ということで路面状態はあまり良くなかったんですが、(雨も降った)前回の鈴鹿テストよりはコンディションが安定していたので、クルマのセッティングを進めるうえではスムーズにできたと思います。セッティングを進めて、ニュータイヤを履いて(アタックして)、という普通のテストプログラムを今年初めてできた、そういう感じですね」

岡山では昨年12月にも「SF14」初乗りを経験しており、当時はルーキーテスト&エンジンテストという状況のなかでトップタイムだった可夢偉。今回は一貴とロッテラーこそいないが、レギュラーが揃った公式合同テストでのトップタイムであり、価値が違う。しかし、本人は「(皆がSF14での走行経験の少ない岡山なので)年末に走ったアドバンテージもあると思いますし、やることもまだまだありますからね」と、特なる喜びはなさそうである。

「クルマの感触的には年末の方が良かったと思うところもあるし、エンジン的にもホンダが強いように思えました。まあ、これは(トヨタへのいい意味の)プレッシャーですけどね(笑)。とにかく今年はよく知らないコースでのレースが多くなるので、こういう時にこういうことをしたらクルマがこうなる、というのをテストでたくさん経験しておきたい。明日はロングラン(決勝重視)のテストもやってみたいと思っています」。可夢偉のSF初挑戦、やることはたくさんあるが、着実に前へ進んでいることも確かなようだ。

午前午後総合の初日ベストタイム2~8位は以下の通り。可夢偉を含む上位8台が1分13秒台に入っている。
2位 小暮卓史(#34 DRAGO CORSE/ホンダ) 1分13秒275
3位 石浦宏明(#38 P.MU/CERUMO・INGING/トヨタ) 1分13秒392
4位 野尻智紀(#40 DOCOMO TEAM DANDELION RACING/ホンダ) 1分13秒598
5位 伊沢拓也(#11 REAL RACING/ホンダ) 1分13秒695
6位 山本尚貴(#16 TEAM 無限/ホンダ) 1分13秒761
7位 平川亮(#7 KYGNUS SUNOCO Team LeMans/トヨタ) 1分13秒849
8位 ジェームス・ロシター(#3 KONDO RACING/トヨタ) 1分13秒998

左手の負傷により前回の鈴鹿公式テストではドライブができなかった2010年王者ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(#19 LENOVO TEAM IMPUL/トヨタ)は今回のテストから戦列に復帰(23~24日のSUPER GT富士テストでも走行)。この日のベストタイム的には1分14秒428で16位だった。

SF岡山テストは明日(28日)までの開催。午前と午後に各2時間の走行が予定されている他、土曜日ということもあり、サーキットサファリやピットウォークもプログラムされている(全日本F3選手権の公式合同テストも併催中)。

《遠藤俊幸》

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