別冊 モーターサイクリスト 、37年の歴史に幕

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1978年に創刊された八重洲出版の『別冊モーターサイクリスト』が4月15日発売の423号で休刊する。

同誌は8日「昨晩、無事すべての校正が終了いたしました。(中略)たった2年少々の在籍期間でしたが、非常に感慨深いものがあります。書店でご確認いただけると幸いです」と、スタッフのひとりが公式SNS上に投稿。編集上のすべての工程を終えたことを告げた。

同誌は1957年に創刊された八重洲出版の代表的二輪車専門誌月刊『モーターサイクリスト』の別冊としてスタート。当時から、主に現行モデル車、クラシックバイク、趣味人紹介の3つの要素を盛り込み、バイクライフを重ねたライダーの支持を受けて、確固たる地位を築いてきた。

1980年代には、高出力、大排気量の「逆輸入車」をいち早く誌上に紹介し、国内販売規制に満足できないライダーの注目を集めて部数を伸ばしたが、90年代に入ってメーカー販売会社がフルパワーモデルを組織的かつ大量に用意するようになり、規制が緩和されたため逆輸入車の存在感が薄れた。

また、創刊当初は、初心者からベテランまで幅広い読者層の月刊と、それとは違った大人の読者をターゲットとした別冊の明確な差別化が図られていたが、ライダーの高齢化が進み、2誌の読者年齢層が重なり始めたことが、別冊休刊という同社の判断を後押しした。

422号「次号で休刊のお知らせ」には、休刊の方向性が一部示されている。

「二輪事業部は月刊モーターサイクリストと別冊モーターサイクリストを統合。モーターサイクリストをさらにページアップして今後を乗り切る判断をした」 。

好評の連載は月刊モーターサイクリストのほか、『別冊オールドタイマー』に引き継がれる。

同誌編集長の阪本一史氏は、編集者として18年間別冊編集部に在籍、2006年に編集長に就任した。

取材に阪本氏は「できればなくしたくなかった」とだけ答え、「話せることはすべて誌上に示したので、今後とも読者のみなさんのご意見を頂戴できれば」と、変わらぬ読者の支持を求めた。

423号は、“「最後の宿題」特集”、“耐久100km試乗”、“ミドル最終決戦”などの記事を予定している。

《中島みなみ》

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