ISS「きぼう」で植物成長メカニズム解明へ実験…金沢工大

宇宙 科学
金沢工大の辰巳教授が国際宇宙ステーションでの実験プロジェクトを開始
金沢工大の辰巳教授が国際宇宙ステーションでの実験プロジェクトを開始 全 1 枚 拡大写真

金沢工業大学・応用バイオ学科・辰巳仁史教授の研究グループは、国際宇宙ステーション(ISS)「きぼう」日本実験棟で、植物の成長メカニズムを解明するための実験を開始する。

今回の実験は「植物が重力を感じる仕組み」を解明するのが目的。実験は宇宙航空研究開発機構(JAXA)、東京学芸大学、名古屋大学、名古屋経済大学との共同研究の一環で実施する。

実験に使用する植物の種子を乗せた補給機が打ち上げられ、ISSに届けられた後に開始する。アメリカ航空宇宙局(NASA)による1回目の補給機の打ち上げは、4月13日16時33分(フロリダ州現地時間)。また、2015年中に、2回目の種子を乗せた補給機が打ち上げられる予定。

「きぼう」日本実験棟の植物栽培実験装置と遠心器を使用して実験が行われる。無重力下で成長した植物を遠心することで、地球上と同じ1Gの重力をかけ、重力の変化に反応して、植物細胞内側のカルシウムイオン濃度の変化を検証する。実験に使われる植物はアブラナ科のシロイヌナズナ。

「きぼう」日本実験棟で測定された実験結果や、宇宙で育てられた植物の標本を分析。この研究により、無重力下で育てた植物が重力を感知する仕組みを持つか、重力を感じる仕組みはどのような分子で構成されているかの解明を目指す。

今回の研究により、将来的には、宇宙無重力環境で、正常な植物栽培が実現する一歩となり、加えて地上でも重力方向に柔軟に対応できるように植物を改良することで、風水害による転倒からの回復が早い作物の開発、作物の収穫量の向上、食料不足の解消につながることが期待されている。

《レスポンス編集部》

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