ダイドー、サントリー、キリンの「プレミアム缶コーヒー」を“味博士”が分析

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AISSYで分析したプレミアム缶コーヒー
AISSYで分析したプレミアム缶コーヒー 全 7 枚 拡大写真

 2014年9月ごろから、従来の缶コーヒーよりも高級感のあるプレミアム缶コーヒーが市場に出てきている。それらのなかで注目の商品を、味覚分析サービスや味覚コンサルタントを行っている企業「AISSY」が調査。その結果について、AISSY代表取締役社長 兼 慶応義塾大学研究員・鈴木隆一氏を取材した。

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 鈴木隆一氏は“味博士”として有名な人物で、これまでに数多くの企業からの依頼を受け、たくさんの食品の味を計測してきた。今回鈴木氏が調査を行った商品は、「泡立つプレミアム」(ダイドー)と「プレミアムボス」(サントリー)、「別格 希少珈琲 with ESPRESSO」(キリン)の3つ。鈴木氏は自社開発した味覚センサー「レオ」を用いて、これらの3つのプレミアム缶コーヒーの“味”を測った。

 鈴木氏によると、人間が味を感じる基本要素は「甘」、「塩」、「酸」、「苦」、「旨」の5つだと語る。さらにこれらの5つの結果を独自の式に当てはめると、「コク」の数値も算出できると言う。前述した味覚センサー「レオ」でこれらの5味を計測すると、3商品の味のバランスがわかった。

 甘味数値が最も高いのは「泡立つプレミアム」の2.82で、2番目は「プレミアムボス」の2.75。そして最も低いのは「別格 希少珈琲」の2.38だった。この結果だけ見ると「泡立つプレミアム」が甘いように読み取れるが、レオで計測したスコアで「0.2」以上離れていないと人は認識しにくく、「泡立つプレミアム」と「プレミアムボス」の甘さは、一般人にはほぼ同等と感じるそうだ。

 続いてコーヒーに重要な「苦味」のデータを見ると、今度は「泡立つプレミアム」(2.72)、「別格 希少珈琲」(2.69)、「プレミアムボス」(2.47)の順だ。さらに「酸味」は「泡立つプレミアム」(2.21)、「別格 希少珈琲」(2.00)、「プレミアムボス」(1.89)。

 実際に3つのプレミアム缶コーヒーを飲み比べてみて、甘味の数値が最も高い「泡立つプレミアム」は、それほど甘いとは感じなかった。その理由は、甘味だけでなく苦味も高いため「ほどよい甘さ」として感じられるからだ。

 一方、「プレミアムボス」は甘味が高く苦味が低いので「甘いコーヒーだ」と感じると思ったが、こちらもそれほど甘く感じなかった。鈴木氏は「『プレミアムボス』は味の消え方に特徴がある」と語る。レオはただ単に味を計測するだけでなく、経時変化の数値も計測可能。人間がコーヒーを飲んだときをシミュレートし、コーヒーの味を舌で感じた後に流れて消えていく様子が数値化されていた。

 そのデータを見ると、「プレミアムボス」は甘味と酸味、苦味の3つとも、時間が経過すると急に数値が低くなる。これが「味の消え方の秘密」だそうだ。鈴木氏は「甘味がしっかりして飲みやすいが、早く味が消えるため後味がスッキリしている」と分析した。

 また「泡立つプレミアム」の後味について鈴木氏は、「甘味も苦味も高く、微少ながら旨味もある缶コーヒーなので濃厚に感じる。後味が残るときに甘味も苦味も同時に残るため、“深みがある”という印象を受ける味」と話す。解説を聞いてから再び飲み直すと、確かに納得する。後味がコーヒーを“飲んだ気”にさせてくれた。

 「別格 希少珈琲」について鈴木氏は、「苦味が特徴で甘味は控えめなコーヒー。後味も苦味が最後まで残り余韻があるように感じる。ビターテイストな印象を受ける人が多いと考えられる」とコメント。試飲すると他の2つのコーヒーよりも苦さが強く、味のバランスが異なっているのがはっきりわかった。

 缶コーヒーが好きな人は自分のお気に入りの商品を購入しつづけることが多いようだが、たまには他の缶コーヒーと飲み比べてみるのもおもしろい。

“味博士”がプレミアム缶コーヒー3商品を分析

《佐藤隆博@RBB TODAY》

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