三菱重工、改良型「どこでもドア」開発…来年3月まで検証試験

鉄道 企業動向
三菱重工交通機器エンジニアリングが開発した、改良型の「どこでもドア」。ドア部を2段伸縮にして開口幅を広げ、ドア数やドア位置の異なる複数の車両に対応できるようにしている。
三菱重工交通機器エンジニアリングが開発した、改良型の「どこでもドア」。ドア部を2段伸縮にして開口幅を広げ、ドア数やドア位置の異なる複数の車両に対応できるようにしている。 全 1 枚 拡大写真

三菱重工業は4月22日、ドアの数や位置が異なる複数の鉄道車両に対応したホームドア「どこでもドア」の改良型を、同社グループの三菱重工交通機器エンジニアリングが開発したと発表した。

三菱重工によると、今回開発されたどこでもドアは、国土交通省の鉄道技術開発費補助金を活用して開発。片側2~4ドアの鉄道車両に対応している。2011年に開発したどこでもドアの改良型で、安全機能の強化や停車位置のずれに対する適応力の向上、ドアの軽量化を図っている。設置工事に要する時間の短縮も図っており、これにより設置から運用にわたるトータルコストを削減したという

ドア部には2段伸縮のテレスコピックタイプを採用。戸袋部の幅を縮小すると同時に開閉部の幅を広げた。戸袋がない支柱タイプのドアと組み合わせることで、停車位置の大きなずれにも対応できるようにした。

このほか、人や荷物を感知するセンサーで音声による注意案内を行うとともに、ドアの開閉動作を抑える。開閉機構を内蔵した支柱にはプロジェクターや発光ダイオード(LED)を設置。ドアの強化ガラス部に警告文字を映したり、光による警告を表示できるようにした。

現在は三原製作所の和田沖向上で運用検証試験を実施している。プラットホームを模した約30mのスペースに、戸袋付ドアと支柱タイプドアを組み合わせて設置。2016年3月末まで検証を行う予定だ。

《草町義和》

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