【スバル インプレッサ スポーツ 試乗】ステアフィールの自然さは ゴルフ や アクセラ 上回る…高根英幸

試乗記 国産車
スバル・インプレッサスポーツ2.0iアクティブスタイル
スバル・インプレッサスポーツ2.0iアクティブスタイル 全 3 枚 拡大写真

昨年暮れにマイナーチェンジを受けた『インプレッサスポーツ』に試乗した。このところCセグメントは魅力あるクルマが揃っているだけに、絶え間ない改良で常に魅力を高め続けるメーカーが増えているが、スバルの考え方も同様のようだ。アイサイトがVer.3にアップデートされただけでなく、走りを洗練する仕様変更を施している。

ステアリングを握ったのは「2.0i アイサイト・アクティブスタイル」。2リットルのNAはフリクションの低減など改良を受けたこともあって、回転フィールやレスポンスが軽やかだ。トルクがフラットなだけでなく、『レヴォーグ』の1.6ターボよりも軽快。リニアトロニックとの相性もこちらの方がいいかもしれない。ただ残念な点を挙げるとすれば、3000回転あたりまでの加速時のエンジン音がやや安っぽい印象を受けた。

走らせて感じるのは、ハンドリングの良さ。ロールセンターが絶妙な設定なのだろう。ステアリングの応答性も実に自然で、ロールを感じさせずにフロントのヨー(旋回モーメント)が立ち上がる。リアのヨーの立ち上がりも自然で、強引に旋回させようと言うような違和感がない。ドライバーよりも若干後方にある旋回中心も、安定感と旋回性のバランスが取れている感じ。

VW『ゴルフ』やマツダ『アクセラ』もハンドリング性能は屈指の出来だが、ステアフィールの自然さではこのインプレッサの方が上かもしれない。それでいて乗り心地もいいのも特徴で、まるでイタフラ系のハッチバックかと思うくらい、ストローク感が深く、ソフトなのだ。

後はエンジンのフィールや乗り心地など、乗り味の好みで選択が分かれそうだ。スタイリングや装備面などでもオリジナリティを感じさせるクルマが揃うだけに悩む人が増えそうだが、そんな愛車選びもクルマ好きの醍醐味の一つと言っていいはずだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア・居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★

高根英幸|自動車&工業技術評論家(日本自動車ジャーナリスト協会会員)
芝浦工大機械工学部卒。トヨタ直営ディーラーの営業、輸入車専門誌の編集者を経てフリーの自動車ライターに。クルマのメカニズムすべてに興味をもち、旧車からハイテクまで納得いくまで解析。ドライビングだけでなくメンテナンスやモディファイも自ら積極的に楽しむ。著書に「クルマのハイテク」(ソフトバンク・クリエイティブ刊)

《高根英幸》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. FJクルーザー が復活へ…トヨタ『ランドクルーザーFJ』最終デザインはこれだ!
  2. スズキ『スペーシア』など6740台…4月のリコール記事まとめ
  3. 30年で25台のスバル車を購入、26台目に新型『フォレスター』を選んだ英国スバリストの愛
  4. なぜ今「ダウンサス」? 車高調より安くて“扱いやすい”注目チューンの実力~カスタムHOW TO~
  5. ポイ活主婦に自動車税の納付の仕方を聞く…キャンペーンで全額還元・ポイントで0円払いもできる!
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 【学生向け】人とくるまのテクノロジー展 2025 学生向けブース訪問ツアーを開催…トヨタ、ホンダ、矢崎総業、マーレのブースを訪問
  2. 住友ゴム、タイヤ製造に水素活用…年間1000トンのCO2削減へ
  3. AI家電を車内に搭載!? 日本導入予定の新型EV『PV5』が大胆なコンセプトカーに
  4. AI導入の現状と未来、開発にどう活かすか? エンジニアの声は?…TE Connectivityの独自リポートから見えてきたもの
  5. トヨタ「GRファクトリー」の意味…モータースポーツのクルマづくりを生産現場で実現【池田直渡の着眼大局】
ランキングをもっと見る