新興国用に開発した大型トラック投入
いすゞ自動車、日野自動車、三菱ふそうトラック・バス、UDトラックスと、日本の商用車大手は、グローバル競争が激化しているアフリカ市場における戦略に力を入れている。
各社とも、アフリカ市場を「東南アジアに次ぐ攻略市場」と位置づけており、UDトラックスは3月、南アフリカ、ジンバブエ、モザンビーク、ナミビアなどアフリカ南部8か国で、新興国用に開発した大型トラック「クエスター」を市場に投入した。
環境対策で日本製の需要増か
いすゞ自動車は2015年3月期、成長戦略関連費用250億円を積み増しし、アジアや中東、アフリカなどでアフターサービス拠点の拡充の費用に充てる方針だ。
三菱ふそうトラック・バスは、インドネシアにアジア・アフリカ向け戦略ブランド「FUSO」の大型と中型トラックを2014年に投入。日野自動車は、ケニアで小型の「300シリーズ」の組み立てと販売を始め、都市の小口貨物の輸送に対応した。
各社、アフリカ南部では鉱山向けとして馬力が大きい車を売ってきたが、その方針を転換。UDトラックスのクエスターは馬力が小さめで排気量を抑えており、農作物や建設資材などの輸送で利用を見込む。
米調査会社のIHSオートモーティブによると、アフリカのトラック市場は中国メーカーの低価格車が中心となっているが、今後、環境規制がアフリカでも強まる可能性があるため、環境対応に優れた日本製の需要増が見込まれている。
(画像はUDトラックスのプレスリリースより)