【トヨタ アルファード 試乗】空のビジネスクラス超えた「エグゼクティブラウンジ」 …島崎七生人

試乗記 国産車
トヨタ アルファード エグゼクティブラウンジ
トヨタ アルファード エグゼクティブラウンジ 全 10 枚 拡大写真

「エグゼクティブラウンジ」は『アルファード』のフラッグシップ。車両本体価格は実に700万円超で、オーナーカーとして選ぶなら、上級セダンと渡り合える、まさにに“高級乗用車”の領域だ。

そんな同グレード最大の注目点は、やはり2列目の「エグゼクティブパワーシート」だ。撮影場所まで試乗車を移動させると、何はともあれ座ってみる。すると実感したのは「ああ、空のビジネスクラスを意識したのだな」ということ。

とくに大型の固定式左右アームレストや、両側から頭を支えるヘッドレスト、一般的な乗用車のサイズを超えたシート幅などは、いかにもだ。座面、背もたれともクッションをしっかりと効かせ、かつ革素材の風合い、厚み、たわみも快適な座り心地自体、ビジネスクラスといえども航空会社、機材によりくたびれたシートはいくらでもあるから、それらとは雲泥の差の心地よさだ。

フカッとした座り心地なら『センチュリー』の後席も秀逸だが、身を委ねる座り方での快適性ならコチラは申し分なしだ。

短時間の試乗枠では(寝心地も含め!?)試しきれないほど機能も満載。温熱だけでなくベンチレーション機能が付くのはありがたいし、足置き(オットマン)が伸縮機能付きというのも、(安全に配慮した使用方法をとった上で)より安楽な姿勢が取れそうだ。

格納式テーブル、各種スイッチ類などパーツ単体の仕上げ、精度も上等で、各種電動パワー機構の作動も実にスムース。キシミ音、耳障りな作動音、操作音が徹底的に消してあり造り込みも入念だ。

1列目も見劣りのしないシートの造りで、3列目はこのクラスらしく、シートサイズと足元スペースの余裕が光る。同グレードは4気筒の2.5リットルエンジンを使うハイブリッドで、駆動方式は4WDを採用するが、このパワートレーンも“車格”に見合った、あくまで静粛性が高くジェントルな振るまいなのも、オーナーの期待を裏切らないはずだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. スイスポ最終モデルの完全進化形! BLITZが手掛けた“走りと快適”の完熟セットアップPR
  2. これが最後のガソリンエンジンか!? BMW『X5 M』が歴代最強の700馬力オーバーに
  3. 月額500円、新型ドライブレコーダー付き自動車保険 東京海上日動が2026年1月に発売
  4. 新型ハイパーカー『オーロラ』、外観デザイン確定…1850馬力ハイブリッド搭載
  5. 名車「964型ポルシェ 911」を最新の姿に甦らせる、シンガーが最新レストア作品披露へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  2. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  3. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  4. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
  5. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
ランキングをもっと見る