【ホンダ ジェイド 試乗】燃費、デザイン、すべてが実用に向いている…島崎七生人

試乗記 国産車
ホンダ ジェイド
ホンダ ジェイド 全 12 枚 拡大写真
ミニバンというより、もはや3列シートの実用セダン…暫く試乗しながらジワジワと実感するのは、そういう印象だった。

スタイリッシュさでなら、欧州仕様の『シビックツアラー』(アチラは2列シートのワゴンだが)が気にならないでもない。けれど『ジェイド』のキモのベルトラインの低さ、サイドウインドウの立て具合は、乗ると“実用のため”と理解できる。とくに運転席では左サイドの視界が開けていて、街中で歩行者、自転車、ガードレールなど車外の確認が非常にしやすく安心。死角がかなり小さい。

後席は巧みなV字スライドで後方にシートを寄せると足元のゆとりの大きさは格別。中央側の肘掛けも有効だ。

3列目シートは小振りだがひと手間かけられた座面形状と頭上のガラスとで、身体の収まり、快適性はなかなか。ラゲッジスペースは、3列状態ではシート背面に付くラゲッジボードが出っぱりが少し邪魔だが、3列目を折り畳めば、ドッグキャリアなども安心して載せられる、フラットで使いやすいスペースが生まれる。

16インチタイヤの標準車は、17インチの“X”にくらべ街中などの速度域から乗り味がスムースで、煽られ感のないフラットさが快適だ。適度な手応えのあるスムースなステアリングフィールもいい。パワートレインは「S」モードを選べば、十分に力強い加速も得られる。適宜EV走行も実行しつつの試乗期間内の燃費は22.2km/リットル(カタログのJC08モード燃費は25.0km/リットル)。なかなかの頑張りぶりだった。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  2. 三菱『エクリプス クロス』新型、航続600kmのEVに…ルノーからOEM供給へ
  3. ホンダ『ヴェゼル』、新グレード「RS」先行予約開始…10月発売へ
  4. 顔が激変! BMWの最小SUV『X1』改良新型、ノイエクラッセ導入へ…プロトタイプを初スクープ
  5. 空冷ポルシェで1台2億円!? マニア垂涎『シンガー911 DLS』とは
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る