RAPID計画、ペトロナスが完成予定を延期 石油価格下落受け規模を縮小

エマージング・マーケット 東南アジア

国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)は、ジョホール州ペンゲランで進めている石油精製・石油化学コンビナート(RAPID)プロジェクトの計画内容を一部見直し、コストを削減すると発表した。

完成予定も変更し、2019年中頃の完成を目指す。RAPIDプロジェクトは2012年5月に開始し、これまでに2度完成予定が延期されてきた。当初の稼働開始予定は2016年末となっていた。

計画内容の見直しにより、当初は970億リンギとされていた規模も890億リンギに変更される。また、プロジェクトは複数のフェーズに分けられているがこれについても見直しを行い優先順位の低いプロジェクトは実施時期を遅らせる。

ペトロナスは、石油価格の下落を受けて収益に影響が出ていることから既存の契約やプロジェクトの実施計画の見直しを行うと表明していた。ペトロナスは見直しに際し、再度入札を行うことでプロジェクト全体の費用を下げる努力を行う。ぺトロナスはインフラや精製施設、クラッカー(分解装置)などの受注は既に済ませている。

総合石油コンプレックス(PIC)は域内の石油・ガス(O&G)下流産業のハブと位置づけられている。面積は6,242エーカーで1日に30万バレルを処理することができる精製所や液化天然ガス(LNG)の再ガス化施設などから成る。

ゴールドマン・サックスは2016-18年のブレント石油価格の予想を1バレル65米ドルに、ウエスト・テキサス・インターミディエート原油の予想価格を60米ドルと、事前予想を引き下げている。2020年のブレント石油の価格予想は55米ドルと更に低くなっている。
(ザ・スター、5月19日、マレーメイル・オンライン、5月18日)

千田真理子

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