【人とくるまのテクノロジー展15】アイシンAIの大トルク対応FF用6MT、フィーリングへのこだわり

自動車 ビジネス 企業動向
2シリーズアクティブツアラー用6MT
2シリーズアクティブツアラー用6MT 全 4 枚 拡大写真
アイシングループの中でマニュアルトランスミッション(MT)を手がけるアイシン・エーアイ(アイシンAI)は、BMW『2シリーズアクティブツアラー』用の6速MTを「人とくるまのテクノロジー展2015」で展示した。同社製トランスミッションがBMWに採用されるのは初となる。

これはFF車用6MTの「BG6」がベース。BG6は2005年から生産され、450Nmまでの大トルクに対応。日系メーカーの海外モデル『アベンシス』『カローラ』をはじめ世界各国のメーカーにも採用されている。横置ミッドシップのロータス『エヴォーラ』に搭載の6MTもこのBG6だ。

同社の第1駆動設計部で開発に当たった羽二生將氏によれば、BMWからは「BG6から、さらなる軽量化を」という要求が出され、ケースの薄肉化や補強リブの数や位置の見直しなどで徹底的に重量を削ったという。

同時に操作フィーリング向上とノイズ低減を徹底追求。振動やノイズの伝達経路解析をおこない、ケース形状を最適化。またすべての歯車の面を磨くことで精度をさらに高め、世界トップの低振動、低騒音を達成している。

意外なのは、操作フィーリングの改善にあたって「コントロール系部品の剛性を下げた」という点だ。これはシフトレバーに伝わる変速時のショックを和らげ、滑らかな感触にするための処置。シフトフォークの剛性を見直して最適化を図った結果だという。

シミュレーションに頼るだけではなく、プロトタイプを体感して検証するためのシミュレーターも製作。滑らかさや軽快感を磨き上げ、BMWの期待に応えたトランスミッションが誕生した。

《古庄 速人》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 空冷ポルシェで1台2億円!? マニア垂涎『シンガー911 DLS』とは
  2. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  3. ヤマハ、V4エンジンを搭載した新型「YZR-M1」を初公開! MotoGP サンマリノGPに投入へ
  4. 顔が激変! BMWの最小SUV『X1』改良新型、ノイエクラッセ導入へ…プロトタイプを初スクープ
  5. 三菱『エクリプス クロス』新型、航続600kmのEVに…ルノーからOEM供給へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る