八千代工業 笹本社長「人に焦点をあてたモノ造りは日本でしかできない」

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ホンダ S660 生産ライン
ホンダ S660 生産ライン 全 8 枚 拡大写真

ホンダは5月26日、軽スポーツカー『S660』を生産する八千代工業四日市製作所を報道陣に公開した。

同製作所では現在、1日あたり48台のS660が、軽商用車『アクティバン/トラック』などとともに混流生産されているが、S660専用の溶接ラインの中には実に4人がかりで10分以上もかけて作業を行う工程など、あえて人手による造り方を取り入れることで、投資を抑えながら少量生産モデルを高い品質で造り込んでいる。

八千代工業の笹本裕詞社長は同日、会見し、S660の生産ラインについて「正確な数字は言えないが専用投資は相当少ない。それまであった軽乗用車『ライフ』のラインをうまく使ってやった。なるべく専用投資をかけずに改造した。それによって例えば溶接ラインなどでも相当投資を減らしている。金型についてもワンショットなど知恵を入れて減らしている」と解説。

「クルマ造りでいうと、やはりいかに数をたくさん造って投資を数で償却してということを世界中でやっている。工場を埋めるために色んな機種をいっぱい入れて数を稼ぐということもやっているが、人に焦点をあてたモノの造り方がこれからはあっていいのではないか。これは日本でしかなかなかできないと思っている。日本のモノづくりだからできる。1人あたりの仕事の幅は、普通の量産工場と全然違う」と強調した。

その上で「これからはアフリカなどのネクスト市場で、数はすくないけれども車を必要とするお客様がいるところではこういう造り方が生かせるのではないか。どちらかというと車を造ることに対して硬直化している部分を、少しずつ新しい造り方をしていくというのは今後重要になってくると思う」との見方を示した。

《小松哲也》

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