【鈴鹿 サウンド・オブ・エンジン】パガーニ、ケーニグセグから伝説のF1マシンまで…出展車両紹介

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ベネトンB190
ベネトンB190 全 10 枚 拡大写真

2015年5月23日(土)、24日(日)の2日間にわたり、自動車・バイク、そしてモータースポーツが持つ貴重な歴史にスポットライトを当てようとする新たなヒストリックイベント、「鈴鹿サウンド・オブ・エンジン」が開催された。開催場所は、三重県・鈴鹿サーキット。2日間で約3万3000人の観客を動員した。

会場内の各所でさまざまな催しが繰り広げられる中、コースでは歴代のレジェンド・レーシングマシンや希代のスーパーカーがデモランや摸擬レースを展開。1990年に鈴鹿で開催されたF1日本グランプリで奇跡の1-2フィニッシュを果たしたベネトンB190や、1989年に日本GP2連覇を達成したPEPSI SUZUKI RGV-γ、さらにはケーニグセグ・One:1などが魅惑のエンジンサウンドを轟かせ、来場者を心酔させた。

なお当イベントは、来年以降もさらに進化した形で開催予定とのこと。今後の名物イベントとしての恒例化にも期待したい。

◆Beneton B190

1990年10月21日に開催されたF1日本GPで1-2フィニッシュを飾った、こちらのベネトンB190。ちなみにその時の3位は、日本人ドライバー初表彰台となった鈴木亜久里氏。

この年のF1日本GPは、いろいろな意味で記録にも記憶にも残る特別なレース。スタート直後の1コーナーで、予選2位のアラン・プロスト(フェラーリ)のマシンに、予選1位のアイルトン・セナ(マクラーレン・ホンダ)のマシンが追突。これによりセナの2度目の世界チャンピオンが決まるというなんとも後味の悪い結末…。そして、それぞれのチームのセカンドドライバーも不運なリタイア。その中で、チームドライバー、アレッサンドロ・ナニーニのレース数日前のヘリコプター事故での右手首切断という不運に見舞われていたベネトンチームが大激走。このB190は、それらのドラマを思い起こさせる、印象の深い1台だ。

◆Koenigsegg One:1

スウェーデンのスーパーカーメーカー、ケーニグセグ社が、創業20周年を記念して世に放ったスペシャルカー。車名の「One:1」は、量産車で世界初となる、最大出力が1メガワット(1000kW=1360ps)に達したことに由来。また、車両重量が1360kgであり、パワーウエイトレシオが1対1のイコールになった初の量産車、という意味も込められている。公表されているシミュレーション上の最高速は、世界トップレベルの約440km/h。まさしくスーパーカーの中のスーパーカー。イベント初日の5月23日、日本初走行が実現した。

◆PEPSI SUZUKI RGV-γ

1988年に世界GPに本格復帰したSUZUKIは、同年および翌年の日本GP2連覇を達成。その1989年型がこちらのマシン。ライダーはかの、K・シュワンツ。今回はシュワンツ本人も来場し、当マシンでサーキットを疾走し往年のファンをしびれさせた。ちなみに89年のSUZUKIとシュワンツは、年間優勝6回、2位3回という結果を残している。しかしその他のレースではチェッカーを受けていない。完走したレースでは表彰台獲得率100%、まさに勝つか負けるか。記録にも記憶にも残る、正真正銘のレジェンドマシンだ。

◆Pagani・Zonda Revolution

イタリア・モデナに本社を置く、パガーニ・アウトモビリ社が2014年に発表したこちの「ゾンダ レボリューション」。わずか15台のみしか生産されなかった、「ゾンダ R」をより進化させたマシンとして登場。ちなみに「ゾンダ R」は、ニュルブルクリンク・ノルシュドライフェ(北コース)の最速ラップを叩き出したことでも知られている名車だ。こちらの「レボリューション」も、トラック専用のスペシャルモデル。ボディはエアロダイナミクスを最大限に考慮。エンジンは、自然吸気ながらなんと800馬力を叩き出す。値段は約3億円とも言われている。

◆Benetton B193A

キャメル・カラーが印象的な、ベネトン B193A。1993年に、前年までのB192の発展形として投入されたマシン。ちなみに、その年の第3戦からは、セミオートマチックギア、アクティブサスペンション、トラクションコントロールシステムを搭載したB193Bが投入されている。ドライバーは、ミハエル・シューマッハ。ウィリアムズ、マクラーレンに続く存在だった当時のベネトンチーム。シューマッハは、第14戦のポルトガルGPで優勝、チームメイトのリカルド・パトレーゼも、シーズンを通し2回の表彰台を記録している。

◆LUCKY STRIKE SUZUKI RGV-γ

1993年に、悲願の世界GP500シリーズチャンピオンに輝いたK・シュワンツ。チャンピオンとして臨んだ94年シーズンは、第3戦鈴鹿で当マシンを駆り優勝。同レースでの、M・ドゥーハン、阿部典史とのバトルは、今でもファンの心に鮮明に焼き付いているはず。しかしながらこの年は年間2勝にとどまり、シリーズ成績は4位。この年の第10戦ドニントンが、K・シュワンツにとっての最後のGP優勝だ。95年は第3戦日本GPを最後に欠場し、第6戦イタリアGPにて引退を表明した。

◆カーオーディオ情報サイト『マイカーライフ』

《Mycar-life編集部》

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