【ホンダ シャトル ハイブリッド 試乗】ホンダ車“全適”でもいいダンパー…島崎七生人

試乗記 国産車
ホンダ シャトル ハイブリッドX
ホンダ シャトル ハイブリッドX 全 9 枚 拡大写真

シリーズ名がとれ、シンプルに『シャトル』と呼ぶようになった新型。前モデルと較べると、ホイールベースが+30mmなのに対し、全長は+15mmに留められている。FFモデルは全高を1540mmに抑え、市街地での立体駐車場問題にも対応させている……なども、実用前提の配慮だ。

気持ちとしては、最近の『ジェイド』(や過去の『アコード・エアロデッキ』)での天窓付きバックドアなど、あとひと息、使って「おお!」と心弾ませてくれるデザインも欲しかった。が、その分、基本設計は大真面目。

ラゲッジフロアは地面から540mmの低さで、容量も2シーターにした最大で1141リットル。床下のサブトランクも深さがある。先祖の『シビックシャトル』はシリーズ中ダントツの全高(セダンの1385mmより100mm前後高い1480~1510mmだった)を武器に豊かな室内空間をモノにしていたが、現代のシャトルは、普通の姿カタチで、スマートに実用的な居住&荷室空間を稼いでいる。

インパネはメーターパネル、空調吹き出し口、助手席側加飾パネルなど専用デザイン。ハザードランプスイッチの位置と色がややみつけにくくなったが、シフトレバー位置が高くなり、センターコンソールに実用的な“深掘り”のポケットがあるなど、落ち着いた雰囲気と機能性の高さが両立。リクライニングが効く後席も頭上のルーフが後方まで伸び、ゆとりのある空間になっている。

短時間の試乗の範囲ながら、1.5リットルエンジン+モーター+7速DCTハイブリッドの走りはスムースで力強いことが確認できた。

そして目を見張るのが、振幅感応型ダンパーの圧倒的にスムースで快適な乗り味だ。ショックの“いなし”も絶妙。いっそホンダ車に“全適”にしてほしいくらいで、小型車クラスでも乗り味を一気に上質なものに引き上げてくれる。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  2. スバルマークの方が似合う? 新型ダイハツ『ムーヴ』のスバル版にSNSも注目!
  3. 日産の新型セダン『N7』、発売50日で受注2万台を突破
  4. トヨタ RAV4 新型、PHEVのEV航続は150km
  5. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  2. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  3. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  4. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  5. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
ランキングをもっと見る