JR西日本、『瑞風』の運行コースなど発表…山陽・山陰を周遊

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『瑞風』は主に山陽本線と山陰本線で運行される。画像は山陰本線須佐~宇田郷間の惣郷川橋りょうを走る『瑞風』のイメージ。
『瑞風』は主に山陽本線と山陰本線で運行される。画像は山陰本線須佐~宇田郷間の惣郷川橋りょうを走る『瑞風』のイメージ。 全 3 枚 拡大写真

JR西日本は6月18日、同社が2017年春から運行を開始する予定のクルージング・トレイン『TWILIGHT EXPRESS 瑞風』の運行コースなどを発表した。主に山陽本線と山陰本線を走り、1泊2日の片道タイプと2泊3日の周遊タイプが設定される。

『瑞風』は、10両編成の豪華寝台客車編成で運行する寝台列車。客室のほか食堂車やラウンジカー、展望スペース付き先頭車で構成され、編成全体の定員は30人程度になる。

発表によると、山陽エリアの「明石海峡」「尾道水道」「瀬戸内海(大畠瀬戸)」と、山陰エリアの「萩反射炉」「山陰西部の日本海(折居海岸)」「宍道湖の夕景」「大山」「山陰海岸ジオパーク(東浜)」「餘部鉄橋」を、『瑞風』の主な車窓スポットと位置づける。

また、『瑞風』は1日1回、沿線の途中駅に立ち寄って周辺の観光地を巡る「立寄り観光」を実施。立寄り駅に設定されたのは、山陽エリアが岡山・倉敷・尾道・宮島口・岩国の各駅、山陰エリアが東萩・出雲市・宍道・松江・鳥取・東浜・城崎温泉の各駅で、岡山後楽園や厳島神社、錦帯橋、出雲大社、鳥取砂丘などを巡る。「非公開箇所の見学や隠れた名品の鑑賞等の特別な体験」も提供するという。立寄り観光先は運行開始後に随時見直すことも検討されている。

旅行コースは、主に山陽本線を走る山陽コースと、山陰本線などを走る山陰コース、山陽本線と山陰本線の両線を回る山陽・山陰コースを提供。山陽コースと山陰コースは1泊2日の片道タイプ、山陽・山陰コースは2泊3日の周遊タイプの行程になる。

山陽コースは京都・大阪~下関間の運行。立寄り観光は下りが倉敷駅(1日目)と岩国駅(2日目)、上りが宮島口駅(1日目)と尾道駅(2日目)になる。山陰コースも大阪・京都~下関間の運行だが、大阪駅から東海道本線で京都駅に向かい、京都駅から山陰本線を走る。立寄り観光は下りが城崎温泉駅(1日目)と東萩駅(2日目)、上りが出雲市駅(1日目)と鳥取駅(2日目)になる。

山陽・山陰コースは1日目に京都・大阪両駅を出発し、山陽本線を西に進んで岡山駅で立寄り観光を行う。翌2日目は山陰本線に入って東進し、宍道・松江両駅で立寄り観光を実施。3日目の立寄り観光は東浜駅で、その後、京都・大阪両駅に戻る。

JR西日本は今年3月まで、展望室付きA寝台個室「スイート」などを連結した臨時寝台特急『トワイライトエクスプレス』を大阪~札幌間で運行していた。『トワイライトエクスプレス』の客車は現在、JR西日本エリアを中心に団体臨時列車として運行されているが、JR西日本は『瑞風』について「(『トワイライトエクスプレス』の)伝統を受け継いで日本海や大山、瀬戸内海の多島美等の車窓をお楽しみいただく」としている。

《草町義和》

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