【アバルト・ドライビング・アカデミー】編集部が体験「“競争”ではなく“楽しむ”こと学べる」

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アバルト・ドライビング・アカデミー
アバルト・ドライビング・アカデミー 全 51 枚 拡大写真

FCAジャパンは6月13日、大分県のオートポリス・サーキットにおいて「アバルト・ドライビング・アカデミー」を開催した。アバルトのポテンシャルを引き出すドライビング・スキルを学ぶこのレッスンに、レスポンス編集部から吉田記者が参加。クラスは初心者向けのバーゼ (BASE)で、参加費は一人3万円(税別)だ。

「アバルト・ドライビング・アカデミー」は、アバルトのポテンシャルを引き出すテクニックを身につけるためのドライビング・レッスン。FCAジャパンでは、こうしたイベントを2012年より、富士スピードウェイや鈴鹿サーキットなどで、年間3~6回ほど開催してきた。リピーターも多いというこのイベント、今回は25名の生徒が参加。7名の講師による充実したレッスンを楽しんだ。

この中に一般参加者として加わった吉田記者は、「サーキット走行の経験はほとんどありませんが、初心者向けのレッスンということで不安はありませんが、アバルトの走りを楽しみながら、ドライビングテクニックを学びたいと思います」と、この日のために買った青いヘルメットを片手に抱負を語る。

朝8時半の開会式の後、座学からレッスンは始まる。正しいドライビングポジションの取り方から、荷重移動の重要さ、コーナリングのライン取りなどが説明された。

「普段の運転では、タイヤにかかる荷重について意識することは殆どありませんが、コーナリングを曲がりやすくためには荷重移動がいかに重要であるかを、とてもわかりやすく説明してもらえ、新たな気づきがありました。普段の運転をスムーズにすることにも役立ちそうですね」と吉田。

座学が終われば、クルマに乗り込んで(クルマは『アバルト595C TURISMO』)、ショートサーキットへ。池の周囲を回るレイクサイドコースだ。ここで急ブレーキの練習をおこなう。日常の運転では、急ブレーキを掛けることは殆どないため、初歩的なテクニックではあるが初心者には意外と難しいポイントだ。「コーナーを曲がった先で急ブレーキを掛けるんですが、そこまでにスピードを乗せることがなかなか難しいですね。自分で思ったよりも手前で止まってしまう。速度感覚の把握と、思い切りの良さがポイントになりそうです」(吉田)。

そして仕上げに速度を高めての高速慣熟走行だ。「インストラクターさんのすぐ後ろに付いて、走行ラインをトレースするのは比較的簡単なのですが、隊列走行になると自分のコース取り、走行ラインを見極めるのが一気に難しくなります。理想とするラインを常に意識し続けていないと、付いていくのもやっと、という感じです」(同)。

お昼休憩の後は、ジムカーナ場に移動して、午後のレッスンとなる。パイロンを並べたオーバルコースでの定常円走行から。この日は、午後になって雨も降ってきた。路面が滑りやすくなるだけでなく、オーバルのコースも大きなRと小さなRがあって、「見た目よりもずっと難しい。うまく走れたという手応えはあまりないですね」と吉田も苦戦。

その後はスラロームを練習して、最終的にジムカーナのタイムを測定した。レッスンを終えた吉田は、満足行く走りができなかった部分もあったが、アバルトのポテンシャルを知ることもできて満足、と笑顔を見せた。

「インストラクターの先生からは、“失敗してもいいから思い切りやって”と言われました。“競争じゃないんだから、うまくやれなくてもいいんだよ” と。教えて頂いたことを自分なりに納得出来るレベルで実現できた時はとても達成感がありますが、やっぱり根底にあるのはサーキット走行を楽しむ、アバルトを楽しむことですからね。初心者だと視野が狭くなってしまいがちですが、その言葉に救われた部分もあって、最後には楽しむ余裕もできました。女性でも気軽に参加できて、基礎の基礎からでもしっかり教えてくれる。“速く走る”ことだけじゃなくて、自分の運転を振り返る良い機会になると思います」

インストラクターは、的確な指示はもちろんだが、肩肘を張らずにサーキット走行を楽しめるようリラックスさせるような気配りをしていたのが印象的だった。カジュアルに走りを楽しむ、それこそアバルトらしいクルマとのつき合い方そのものなのかもしれない。

サーキット未経験ということで初心者向けのバーゼ(BASE)クラスに参加した吉田だが、次は、経験者向けのテクニコ(TECNICO)クラス、そして上級者向けのブートキャンプが待っている。

《鈴木ケンイチ》

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