アジア市場にらむカストロール、上海開発拠点のねらい

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カストロール・上海テクニカルセンター
カストロール・上海テクニカルセンター 全 5 枚 拡大写真

カストロールの名前は、自動車のみならず、航空や海洋、あるいは工業の世界においても、プレミアム潤滑油ブランドとして有名だ。

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その歴史は20世紀初頭にまでさかのぼることが可能で、常に革新的な新技術を導入するとともに、自動車メーカーなどのカスタマーと積極的なコミュニケーションを交わしながら、潤滑油の性能向上を追求し続けてきた。

イギリスに本拠を置くカストロールは、世界の40か国にビジネスの拠点を設けている。実際にカストロール製品が販売されている国は140か国に達し、R&D=研究開発センターも、世界中に13拠点がある。今回訪問したのは、2010年8月にカストロールが中国の上海に開設した技術センター。中国は、カストロールにとっても、新興市場としては非常に魅力的な存在であり、また今後の成長も期待できることから、ここに新たなR&Dセンターを開設することは、当然の判断ともいえた。

上海市浦東新区の金橋創科園は、自動車メーカーや部品メーカーの多くがR&Dセンターを置く地域だ。カストロールはここに、潤滑油の開発や品質改良を手がける実験室を中心とするR&Dセンターを置き、中国のみならず、アジアパシフィック地域を中心としたカスタマーからの要求性能、あるいは用途に応じた潤滑油開発を行う体制を整えたのだ。

R&Dセンターの中には、潤滑油の調合=ブレンドを行う実験室のほかに、カストロール製品の性能、そしてそれを使用するエンジンの摩擦などをテストするためのブースも設けられている。カスタマーへのテクニカルサポートも、ここでの重要な仕事のひとつ。上海の浦東空港から比較的簡単にアクセスできるという地理的なメリットを生かして、セールスマンやサービスマンのための教育プログラムも、積極的に行われているという。

カストロールは、すでに世界各国の自動車メーカーと、モータースポーツを含めてさまざまなパートナーシップを締結しているが、ここ中国では2013年に、現在では上海汽車=SAIC傘下にあるMGとの戦略的なパートナーシップ契約を締結するに至っている。潤滑油の供給はもちろんのこと、ブランドコミュニケーションやテクニカルサポートなど、広範囲に及ぶパートナーシップ契約は、カストロールとMGの両ブランドに、今後さまざまなメリットを生み出してくれるはずだ。

上海の技術センターは、もちろん研究開発の最前線において、そしてこのようなきわめて戦略的なパートナーシップを円滑に推進していくうえで、重要な役割を果たしていくことになるのだろう。

《山崎 元裕》

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