【スズキ アルトラパン 試乗】5AGSが生む、爽快で自然体な走り…島崎七生人

試乗記 国産車
スズキ アルトラパンG
スズキ アルトラパンG 全 7 枚 拡大写真

試乗会場に1台だけ用意されていた「Gグレード」。モノトーンの外観はAピラーやドアハンドルがボディ色、花びらがモチーフというホイールキャップ付きと心が洗われるほどスノッブ。けれど、このモデルが「いいね!」だったのである。

何がいいかというと、走りである。「G」はシリーズのベースモデルにして唯一、自動クラッチの5AGSが組み合わせられる。この走りが非常に爽快でリズミカルでスムースで自然体、なのである。微低速から巡航、いかなる加減速でも的確なタイミングと所要時間で変速を実行してくれる。

同様の2ペダルの『フィアット500』の最新モデル以上の洗練度だ。CVTが35.6km/リットルのカタログ燃費を打ち立てたのは事実として、コチラの5AGSの走りっぷりも、現実として、相当に高効率で合理的なセッティングになっていそうな感触。機会があれば実際の燃費を確認したい。

650kgのシリーズ最軽量のボディだが、乗り味、走行中の静粛性、快適性も十分。装着タイヤ(BSエコピアEP150)は専用チューンだそうだが、他社他モデルでも経験してきた同タイヤ中、もっとも快適性と走行性能のバランスが高いと感じられた。

豊富な専用アクセサリーが用意されており、装備や仕様の“自力”でのアップグレードは可能。だがヘッドランプ(非ディスチャージ)、エアコン(非ナノイー)など大物のアイテムに差がつくのは残念。大人の事情はあるとして、走りのよさから、上位グレードのひとつにこの5AGSも是非設定してほしい…と心の底から思った次第。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 世界初の「破壊不可能ホイール」って何だ!? テスラ向けパーツ手掛ける米メーカーが開発
  2. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  3. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  4. 「盤石シャシー」に「戦甲車体」採用、ワイルドすぎるオフロードSUVが1時間で9700台受注の人気に
  5. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る