フィッチ、ソブリン格付を「安定的」に引き上げ マレーシア

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マレーシアのソブリン債の信用格付けについて、格付け会社フィッチ・レーティングスは2013年7月以降「ネガティブ」としていたアウトルックを「安定的」に引き上げると発表した。

マレーシアの財政状態が改善したことを受けた引上げとなった。

フィッチは3月、マレーシアの信用格付けは50%以上の確率でダウングレードされると指摘、マレーシアの長期外貨建てソブリン債の格付けを「A-」から「BBB+」に引き下げると予想されていたが、予想に反して「A-」の格付け維持となった。また、通貨リンギは「A」レーティングを維持した。

財務省担当者がフィッチに対して、マレーシアの経済の回復力について説明、格付けの維持を説得したと見られている。ソブリン債の格付けは投資家感情に大きく影響するため投資誘致や経済にも大きな影響を及ぼす。

フィッチは、マレーシアの財政状態について政府の財政赤字が2013年には国内総生産(GDP)の4.6%、2014年には3.8%となり改善が見られていることを評価。また4月の物品・サービス税(GST)導入や燃料補助金制度の改革も財政状態に良い影響を及ぼしているとした。石油価格は下落しているが今年も財政赤字を減らすことができると見込んでいる。一方でフィッチは、政府債務について昨年末時点ではGDPの53.9%となり2013年末時点の54.7%からは改善しているが、格付け「A」の国の平均は47.2%でマレーシアは更なる債務削減の努力が必要と指摘した。また、マレーシア国債の外国人保有率が高いことや外国人投資家が国債を売却した場合に従業員積立基金(EPF)などが資金援助をする余力があるかどうかについて重要であるとした。
(ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、7月1日)

千田真理子

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