【スバル BRZ tS 発売】STIがめざす「強靭でしなやかな走り」の正体とは

自動車 ニューモデル 新型車
スバル BRZ tS
スバル BRZ tS 全 20 枚 拡大写真

6月30日、スバルテクニカルインターナショナル(STI)は、スバル『BRZ』をベースとしたコンプリートカー『BRZ tS』を300台限定で発売した。STIといえば思いつくのが「強靭でしなやかな走り」というフレーズ。BRZ tSでもこの走りの実現に腐心したという。ではこの強靭でしなやかな走りの正体は何なのか。STI取締役 商品開発部長 森宏志氏に話を訊いた。

【画像全20枚】

森氏は「高い衝突安全性が求められる中で、キャビンは前突・後突・側突・ロールオーバーを含め相当強くなっている。一方でフロントは、クラッシャブル・ゾーンを確保するために2本のアームが出ており、2本のアームのねじり剛性や曲げ剛性はタイヤやサスペンションの性能を100%引き出すために最適な剛性にはなっていない。リアもサスペンション取り付け部の剛性がまだ弱い」と話す。

新型では「フレキシブルドロースティフナー」や「フレキシブルVバー」などの補強パーツを搭載することでボディ剛性のバランスを最適化。操舵に対する応答性をベース比で30%向上させている。この操舵応答性を上げることで”運転が上手くなる走り”につながるという。

森氏は「ハンドルが切ってクルマが動くまでタイムラグがあると、ハンドリングが一発で決まらず車両がグラグラしてヨーやロールも安定しない。それが普通だと思っている方もいるが、それは運転が下手なのではなく”クルマの方が下手”ということ。ドライバーの意思通りクルマが反応し、ハンドルを切った分だけ曲がるといったように、クルマが意のままに動くと同乗者も含めて気持ちのいい走りに繋がる」と述べた。

現在、STIではボディ骨格までのチューニングは行っていない。フレキシブルドロースティフナーやフレキシブルVバーのような後付けパーツで横方向の力への強さを補うが、上下方向にはあまり強くしないことで『強靭でしなやかな走り』を実現しているという。

《橋本 隆志》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタの最高峰、新型センチュリーは2ドアに、レクサス『LS』は6輪ミニバンに大変身…ブランド新戦略発表
  2. 新型センチュリークーペ、6輪のレクサス『LS』、次期カローラにミゼットも…トヨタが「ジャパンモビリティショー2025」出展車両を公開
  3. ホンダ『CR-V』にハイブリッド、日本発売に先駆けプロトタイプ公開へ…ジャパンモビリティショー2025
  4. 動くものも動かないものもカーボンニュートラルに、「家産家消」を実現するニチコンの「トライブリッド製品」とは…ジャパンモビリティショー2025PR
  5. ヤマハの新型スーパースポーツ『YZF-R9』が発売前に完売!? 人気の理由は「コスパ」にあり
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る