【ジャガー XF Rスポーツ 試乗】ほどほど感がまさに絶妙…吉田由美

試乗記 輸入車
ジャガー XF Rスポーツ
ジャガー XF Rスポーツ 全 12 枚 拡大写真

「ジャガー」というと、歴史と伝統のあるカッコイイ、イギリスの自動車メーカーという概念が私の中にあるせいなのか、実際にジャガーのクルマに乗ると、いつもいい意味で期待を裏切られます。この『XF Rスポーツ』もそう。

「XF Rスポーツ」は高級ブランドのジャガーにしては、デザインはほどほどに華やか、ほどほどにラグジュアリー。そしてちょこっとスポーティ。サイズ感もそれほど大きいという感じでもなく、嫌味ではありません。そう…このほどほどな感じがまさに絶妙。

「XF 2.0ラグジュアリー」をベースに、「XF」のハイスペックモデル『XFR』っぽさを漂わせるスポーティテイストを取り入れたのかな、と思わせるXF Rスポーツ。それはまさに“なんちゃってR”。中でも見た目にそう感じるのは、フロントグリルの下部分。まさにXFとXFRがミックスされている感じ。それでいてお値段はXFRの約半分という、見た目重視の人には、まさにたまらないのでは?

いい意味での「期待を裏切られる感」は、車内でも感じられます。これはXFだけではなく、他のジャガー車でも採用されていますが、エンジンのスタートスイッ チを押すとせり上がる「ジャガーシーケンシャルシフト」はハイテク感たっぷり。ちなみに私はこれを見ると、未だにテンションが上がります (笑)。

今ドキは軽自動車にも搭載されている「アイドリングストップ機能」も、ブランドイメージからいうとなんとなくミスマッチな感じがしますが、実際にはジャガーはほかにも今ドキな先進機能が満載。後方からの車両接近を知らせる「ブラインドスポットモニター」などもそう。しかし、XF Rスポーツのアイドリングストップ機能は、制御が繊細すぎるのか、ブレーキの踏み加減で割と細かく解除されてしまうところが個人的には少し気になりました。足回りは思っていたより少々硬め。常にそう感じるわけではありませんが、ところどころでそう感じられるシーンがあります。

しかし、今やこういったラグジュアリーブランドのクルマでも2リットルエンジン。ジャガーもほかの欧州メーカー同様、ダウンサイジング化まっしぐらです。

とはいえ、もちろんこれで加速不足、排気量不足は感じられません。ただ、シートもダウンサイジング…というわけではないと思いますが、フロントシートは少々コンパクトな印象。でも後席ドアの端の部分までちゃんと丸みがあり、手が加わっている感じはさすが。後席ドアの閉まり音も「ものすごく高価なクルマ」 とまではいきませんが、心地いい閉まり音。

ジャガーでは『XE』が登場する以前は、このXFがジャガーのエントリーモデルでした。しかし実際には、エントリーというにはもったいないおもてなし感。細部にまで手が加えられている様子は、なんとも居心地がいいものです。

《吉田 由美》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ…注目ニュースベスト5 2025年上期
  2. エアレスタイヤ搭載でペダルもなし、免許不要の特定小型原付「Future smart」発売
  3. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ...ワイド&ローのフォルムに注目だ!
  4. まるでスポーツカー、アキュラの新型SUV『RSX』世界初公開へ…モントレーカーウィーク2025
  5. 取り付け約10秒、カーメイトが『カローラクロス』『メルセデスベンツ』各車純正ミラー専用設計の「ワイドリアビューミラー」を発売
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る