ホンダの八郷隆弘社長は7月6日、東京都港区の本社で就任後初の記者会見を行った。このなかで八郷社長は「新しいホンダに向けて2つのテーマを掲げる」とし、「グローバル6極体制の進化」と「ホンダらしいチャレンジングな商品の継続開発」に取り組む方針を強調した。
グローバル6極体制は伊東孝紳前社長が推進してきたもので、日本、北米、中国といった6地域の自立力の確保を目指している。八郷社長はこれを進化させるため、「地域の生産能力をグローバルに活用するなど相互補完を強力に推進したい」と述べた。実現に向けて「本社のオペレーション機能を高めたい」とし、日本本社の統括力の引き上げが必要との考えを示した。
一方、ホンダらしいチャレンジングな商品については「お客様に感動や喜びを提供できる商品」と定義付け、「ホンダのチャレンジはいつも現場の中から生まれてきた。ものづくりの現場を支えていきたい」と指摘。開発や生産などの現場重視で臨む方針を強調した。
八郷社長はこうした2つのテーマを推進するうえでのキーワードは「チームホンダ」と位置付けた。連結ベースで20万人に及ぶ従業員が、それぞれのチームワークにより「世界中のお客様と喜びを分かち合えることを目指し、前に進みたい」と結んだ。