航空法改正案、ドローンの飛行空域や飛行方法が見えた

航空 行政
ドローン(イメージ)
ドローン(イメージ) 全 1 枚 拡大写真

14日、航空法の一部改正案が閣議決定された。同法にはじめて無人航空機(ドローン)が位置付けられ、ようやく基本ルールが定まった。

無人航空機についての法整備は、官邸、原子力発電所などの上空での飛行禁止区域を定めた議員立法が衆議院を通過したばかりだ。航空法の一部改正は、この議員立法とは別に、無人航空機の飛行に関して、航行や地上の人や家屋の安全確保を目的とした改正だ。

無人航空機の飛行に許可申請を必要とする空域を定めたほか、操縦者に対する安全確保義務を課した。

飛行許可の申請が必要な区域は、
・航空機の飛行に関わる一定高度以上の空域
・空港周辺の空域
・人や家屋が密集する空域

これらの空域内の飛行は、国土交通大臣の許可を必要とし、各地の地方航空局や空港事務所で申請を受け付ける整備を進める。また、許可を受けるべき密集地域は、総務省が定める人口集中地区を沿う場所で、東京都なら23区全域と、そのほか一部が想定されている。

また、許可を受けた空域での飛行についても次のような条件が付く。
・日中において飛行させること
・目視により常時航行を監視すること
・人や建物との距離を保ち飛行させること

祭礼、縁日、展示会など多数が集合する開催場所上空の空域の飛行、無人航空機で爆発性・易燃性のある運ぶこともできない。

事故や災害時の捜索や救助では、法律の適応が除外される。緊急性を要する報道機関の取材については、今後検討される。

改正案では無人航空機も定義づけている。構造上人が乗ることのできない飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船などで、遠隔操作や自動操縦により飛行させることができるもの、とした。ただ、一定重量以下の軽量で、飛行性能が高くなく、滞空時間の短い無人航空機は、人や家屋に対する安全が損なわれないとして規制対象から除外される。

《中島みなみ》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  2. 約10万円で200km以上走るEVバイク登場に「現実的な選択肢」、ベトナムから日本上陸に期待の声
  3. ホンダ『N-ONE e:』の価格を予想、280万円台からか…実質ガソリンモデル並み?
  4. ホンダ『プレリュード』新型、ホームページで先行公開…発売は9月
  5. スバル『フォレスター』に早くも「理想の姿」と話題の特別仕様、「最初から出してよ!」の声も
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
  5. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る