【メルセデス AMG C63 S 試乗】底なし!? なのにジェントル…島崎七生人

試乗記 輸入車
メルセデス AMG C63 S
メルセデス AMG C63 S 全 6 枚 拡大写真
“W202”でラインアップした直6の3.6リットルを積む『C36 AMG』の頃から、世界観は受け継がれている。標準車に対し、よりスイートな性能と、さらなる高品質ぶりが味わえるのは、昔からのAMGの特徴だ。

大袈裟なエアロパーツなど装着しないところも現代的。ただし全幅は30mm幅広く、さり気なくフェンダーが拡幅されている。全高も標準の『Cクラス』より15mm低められ、強いて言えばそうした要素が外観に“静かな凄み”を漂わさせている。

一方でドアを開けると、レッドペッパー/ブラックのナッパレザーのコーディネートがホットな佇まい。盤面にカーボン模様の入ったメーター、やや太巻きのステアリングホイールなどAMG専用仕立て。シートもそうだが、乗用車としての風合い、快適な着座感を残したうえ、ホールド性も確保している。

搭載エンジンは4リットルのV8ツインターボ。“S”はよく見ればベースの「C63」よりスペックが高く510ps/71.4kg・mで、トルクは『AMG GT S』を上回る。雨の一般公道ではその底力を垣間見る程度だったが、腹に心地よく響く排気音とともに、アクセル開度に対し、底なしなのではないか?と思わせられるパワー感はもちろん並々ならぬ感触。トルクの逞しさも桁外れだ。が、普通に流すように走らせれば、誤解を恐れずにいえば標準の『Cクラスセダン』と変わらぬ快適性、なめらかな乗り味も併せ持つ。このジェントルさと手頃なボディサイズは、やはり大きな魅力だ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ダイハツ『ムーヴ』開発責任者が語る、スライドドアを採用した「3つの理由」
  2. 「本気の電動二輪が出てきた」ホンダ初のフルサイズEVバイク『WN7』発表にSNS沸く
  3. 「じゃじゃ馬っぽくていい」ホンダ『ヴェゼル RS』先行公開に早くも反響! デザインと性能に注目
  4. ヤマハの3輪スクーター『トリシティ』が進化! SNSでの注目は「デザイン」と「屋根が付くか」
  5. 「思ったよりだいぶ安い」トヨタ『GRヤリス』に新登場、エアロパフォーマンスパッケージに絶賛の声
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る