東邦テナックス、航空機や自動車向けに新炭素繊維を開発…高強度と高弾性を両立

自動車 ビジネス 企業動向
帝人グループのモビリティ
帝人グループのモビリティ 全 1 枚 拡大写真

帝人グループで炭素繊維・複合材料事業を展開している東邦テナックスは、航空機や自動車向けに、高強度と高弾性率を両立した新しい炭素繊維「テナックスXMS32」を開発したと発表した。

航空機や自動車用途向け材料は、高い強度に加え、薄肉化により低下する剛性(弾性率)の向上が求められている。しかし、一般的にPAN(ポリアクリロニトリル)系の炭素繊維は、弾性率を一定以上に高めることにより強度が低下する傾向があるため、高強度と高弾性率とを両立することが難しい。

同社は、炭素繊維の原料であるプリカーサーの構造設計や、炭素繊維の製造プロセスを最適化し、均一な構造を持つ高強度・高弾性率の炭素繊維の開発に成功した。新しい炭素繊維「テナックスXMS32」は、従来航空機用途を中心に使用されてきた「テナックスIMS65」に比べ、強度・弾性率ともに10%以上向上した。

炭素繊維表面の化学的特性と平滑性をナノレベルで制御する表面改質技術を開発したことで、樹脂との接着性も大幅に向上。

東邦テナックスでは、既に航空機用途に向けて「テナックスXMS32」を使用したプリプレグの開発を進めており、将来的には自動車用途にもこのプリプレグを展開していく予定だ。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  2. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  3. リトラと決別した「ワイルド・キャット」、3代目ホンダ『プレリュード』【懐かしのカーカタログ】
  4. 世界初の「破壊不可能ホイール」って何だ!? テスラ向けパーツ手掛ける米メーカーが開発
  5. 旧型Z34『フェアレディZ』用車高調がリニューアル、ブリッツ「DAMPER ZZ-R」シリーズがDSC Plusに対応
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る