テスラ モデルS、2モーターの「デュアル」日本初公開…目指したのはマクラーレンの性能

自動車 ニューモデル 新型車
テスラ モデルS デュアル
テスラ モデルS デュアル 全 9 枚 拡大写真

新たにフロントにもモーターを搭載したデュアルモーターの『テスラS』が日本で公開され、8月以降納車が開始される。

正式名称は「モデルSデュアル」。その名の通り従来リアだけだったモーターが、新たにフロントにも搭載された。それが意味するところは4WDである。例によってバッテリーの搭載量の違いによって、航続距離は異なる。

今回は70kwhのバッテリー搭載車と85kwhのバッテリー搭載車が用意されるが、85kwh搭載車にはリアモーターのサイズが異なるモデルが用意され、フロントと同じ193kwのモーターをリアに搭載するモデルが「モデルS 85D」、さらにリアに375kwのモーターを搭載した「モデルS P85D」が用意される。

前後のモーターを併せた総出力はP85Dの場合568kwとなり、これは馬力に換算すると772psというとてつもないもの。このP85Dの加速力は0-100km/hを3.3秒で走り切り、テスラが目標としていたマクラーレンF1の加速力を超えるというから、事実上現在生産されているクルマとしては史上最速の部類に入る。

前後のモーターはともにデジタルコントロールされて最適なトルクを得ることが出来るというが、残念ながら左右のタイヤに配分されるトルクがどう変わるかについては聞くことが出来なかった。いずれにしてもすでにシングルモーターでも経験した恐るべき加速力をさらに強力にしたテスラSデュアルの性能が桁外れなものであることは容易に想像がつく。

デュアルの良さはそれだけではない。何と、より効率的なトルク配分を得たおかげで航続距離もシングルモーターと比較して16kmほど伸びるというから驚きである。さらにフロントに装備されたカメラとレーダーによってオートパイロットと称する、いわゆるアダプティブクルーズコントロール機能をも持つようになった。

性能、先進性、さらには電気自動車が一番苦手としているロングランも可能なテスラ。今からデュアルモーターの試乗が楽しみだ。

《中村 孝仁》

中村 孝仁

中村孝仁(なかむらたかひと)|AJAJ会員 1952年生まれ、4歳にしてモーターマガジンの誌面を飾るクルマ好き。その後スーパーカーショップのバイトに始まり、ノバエンジニアリングの丁稚メカを経験し、さらにドイツでクルマ修行。1977年にジャーナリズム業界に入り、以来45年間、フリージャーナリストとして活動を続けている。また、現在は企業やシニア向け運転講習の会社、ショーファデプト代表取締役も務める。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  2. 「日本版より洒落てる」2026年モデルの米国版トヨタ『カローラ』発表に、日本のファンも注目
  3. ホンダ『プレリュード』新型、インドネシアでは「オールブラック」なプロトタイプを初公開
  4. 中国マイクロEV『小馬』10万台を販売した「かわいいペット」戦略
  5. 快進撃のヤマハ、次は「親しみやすいスーパースポーツ」で勝負!?「鈴鹿8耐2025」注目の1台
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る