【マツダ ロードスター 試乗】キレのある動きに感涙がほとばしりそうな「S」…岩貞るみこ

試乗記 国産車
マツダ ロードスター S
マツダ ロードスター S 全 12 枚 拡大写真

FR、ああFR、FR。と、くだらない一句を詠んでいる場合ではないのだが、ハンドルを切った瞬間に「うひー!」と声が出るくらいFRを感じちゃったんだからしかたない。

ええ、にぶい私ですら、ですよ。わかりますよ、この感覚。ハンドルをきったら、クルマの鼻先がくっと向きをかえて、それを支えるように後ろ足がぐぐっと追い込んでいく感じ? 自分を軸にコマのようにクルマが向きを変えていく感じ? いや、なにより、この向きを変える瞬間に「ぱきっ!」という文字を添えたいくらいに、キレのある動きは感涙がほとばしりそうになる。

スポーティ感を味わうための低い位置のシートは、自己中心的にスポーツを押し出しているわけではないので、シートバックがまわりこんでおらず乗り降りのしやすいタイプ。しかも、降りるときは思わずサイドシル(ドアを開けたところの敷居ね)に手をついてしまう私だが、そんなことも計算済みで太さや表面積をデザインしているそうな。やられた。

運転席に座ると、脚を素直に伸ばした位置に、3本のペダル。さらに、クラッチペダルの左側には、これまた絶妙な位置にフットレストがある。ここに左足を置いて、コーナリングのときはハンドルを自由に動かして…と、『ロードスター』を存分に味わうためのお膳立ては完璧なのである。

余計なものをとっぱらってシンプルな「S」。カーナビは埋め込まなくたって、スマホやタブレットで十分だし、なにより、道路案内を見ながら走るなんて不粋なことはせず、100%クルマに向き合って運転するのが、このクルマには向いているのである。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材中するほか、最近は ノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「未来のクルマができるまで 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI」「ハチ公物語」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。2024年6月に最新刊「こちら、沖縄美ら海水族館 動物健康管理室。」を上梓(すべて講談社)。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  2. 日産の新型セダン『N7』、発売50日で受注2万台を突破
  3. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  4. タワーバーだけじゃない! ボディ補強パーツの最新事情と乗り味革命~カスタムHOW TO~
  5. トヨタ RAV4 新型、PHEVのEV航続は150km
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  4. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る