マレーシア次期総選挙、マレー人有権者の影響増で新・野党連合が苦戦の様相

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マレーシア(イメージ)
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ソーシャルメディア・リサーチ会社のポリツイートは、汎マレーシア・イスラム党(PAS)が野党連合から離脱した場合の次期総選挙の展望について、マレー人有権者の影響力が増していることから新・野党連合が与党連合・国民戦線(BN)に勝つ可能性は低いと分析した。7月27日付のマレー・メイルが報じた。

今後の政局によっては、民主行動党(DAP)と人民正義党(PKR)、そしてPASから分離した進歩派による新会派「ゲラカン・ハラパン・バル(新たな希望ムーブメント=GHB)」が結成する新・野党連合とBN、PASの三つ巴の争いになる可能性もある。そうなれば特に地方部で新・野党連合がBNやPASを上回る支持を選るのは難しく、益々組織力に勝るBN勝利の可能性が高まるという。

三つ巴の争いになる可能性が高いのは、伝統的にPASが強い半島東海岸部のクランタン州やトレンガヌ州。ポリツイートによると、2013年の前回総選挙では半島にある184選挙区のうち138選挙区でマレー人有権者の比率が前回に比べて上昇した。マレー人の人口増加率が他の民族より高いためで、こうした傾向は今後も続くと予想される。

前回総選挙では、マレー人有権者が多数を占める選挙区では、77選挙区でBNが勝利。PKRは17議席のみで、DAPは1議席もとれていない。BNは投票率では野党連合を下回ったものの小選挙区制がものをいって下院222議席中で133議席を獲得した。

伊藤 祐介

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