【ボルボ V40 ディーゼル 試乗】うっとりするトルク感、ガラガラ音は許容範囲?…岩貞るみこ

試乗記 輸入車
ボルボ V40 D4 SE
ボルボ V40 D4 SE 全 11 枚 拡大写真

黒鉛でサイアクという逆境から、超V字回復したディーゼルのイメージ。いまや、エコロジー&エコノミーの代表選手とまで言われ始めた。

特に輸入車の場合、ハイオク指定が多いので、ガソリンスタンドを通るたびに軽油との価格差に心がゆれるが、ボルボのディーゼルエンジン展開には、ゆれた心がそのまま躍り出しそうだ。

サイズといい、北欧っぷり満載なインテリアといい(なんたってボルボは本物だし)、女性の心にぐいぐい攻め込んでくる『V40』である。これでディーゼルとなれば、燃費がよくてお財布にやさしい上に、ワンタンクで走れる距離も長くなる。長距離遠征をしない女性であっても、ガソリンスタンドに寄る回数が減るのはありがたいものだ。

しかし検討材料としては価格のほかに、やはり音だろう。ガラガラ音のディーゼルは、スマートに走りたい女性にとっては「敵」である。実際どうなのかというと、正直に言うと、クルマの外にいるとガラガラ言っている。でも、クルマの中にいるとあまり気にならない。さらに走り出すと、まったく気にならない。気になるのは、早朝&深夜の家の車庫から半径3メートルといったくらいだろうか。

車庫から半径3メートルに対し、100%の人はそれ以外を運転する時間のほうが長い。そのときのディーゼルの気持ちよさといったらない。わきたつようなトルク感。しかもそれが、エンジンが1750回転から発揮される。

1750といえば、停止中のアイドリングが1000少々ゆえ、ちょいと右足の重さが伝わったら即、フルトルクといった状況である。発信加速、追い越し加速、合流加速、上り坂のコーナーでの立ち上がり、いちいち「たのもしい~」とうっとりしてしまう。

8速ATというのも、滑らかな加速感を実現している後押しである。このトルク感と、ハンドルの握り心地、さらに路面のコツコツをうまくまるめこむタイヤ&サスペンションが、実にバランスがいいのだ。

さて、では音をどうするか。ええと、正直申し上げて、ボルボの場合、ガソリンエンジンもちょっと音が大きめ&雑味があるゆえに、だったらいっそディーゼルにして、お得部分を実感したほうがいいと思います。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材するほか、最近は ノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「未来のクルマができるまで 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI」「ハチ公物語」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。2024年6月に最新刊「こちら、沖縄美ら海水族館 動物健康管理室。」を上梓(すべて講談社)。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  4. カスタムパーツが付け替え可能な高級トミカ、「日産 スカイライン25GT TURBO」11月発売
  5. 【マツダ CX-60 XD SP 新型試乗】やっぱり素のディーゼルが一番…中村孝仁
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る