文科省がすべての学校で実施をめざす新たな教育「ESD」とは?

エンターテインメント 話題
ESDの現状と課題
ESDの現状と課題 全 4 枚 拡大写真
 文部科学省は8月4日、日本ユネスコ国内委員会が議論を行ってきた「持続可能な開発のための教育(ESD)」の推進方策について取りまとめ、公表した。すべての学校でESDの実践を推進するため、手引の作成のほか、教職員の情報共有の場の構築などを掲げた。

 「ESD」はEducation for Sustainable Developmentの略で、「持続可能な開発のための教育」のこと。日本ユネスコ国内委員会教育小委員会ESD特別分科会では3月から、「国連ESDの10年」の成果を振り返り、それぞれの分野での課題を整理し、より具体的なESDの実践を推進していくための方策を議論してきた。

 教育振興基本計画ではESDの推進が盛り込まれており、「ESDを通じて子どもたちの学習に対する興味・関心の向上などがみられた」といった報告もされている。一方で、学校教育における普及が十分に進んでおらず、ESDの活動拠点であるユネスコスクールの75%が「教職員のESDに関する理解が不十分」をその理由にあげていた。また、優れた実践事例を共有できる場が限られていることも課題となっている。

 まとめられた報告書「持続可能な開発のための教育(ESD)のさらなる推進に向けて」では、「ESDを広めるための取組」「ESDを深めるための取組」「国際的にESDを推進するための取組」の3つの取組に分類して、推進方策を提案。各教科での具体的な実践のやり方・準備の進め方などのイメージを示す「ESD実践の手引(仮称)」の作成のほか、地域における教員向けの研修の実施、ESD先進国との連携強化・ユネスコスクール間での交流の促進などを提示している。

 また、ESDはアクティブラーニングを実践するものとして効果的であることから、すべての学校での実践を目指すとともに、ユネスコスクールをESD実践モデル校として位置付けるという。ユネスコスクールのうち、優れた実践を行う先進重点校に対して財政的支援を行うことも示した。

文科省、全学校でESD実践を目指す…3つの取組提示

《黄金崎綾乃》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「妄想が現実になった」トヨタがAE86のエンジン部品を発売へ…「復刻だけじゃない」その内容に驚きの声
  2. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  3. 「思ったよりだいぶ安い」トヨタ『GRヤリス』に新登場、エアロパフォーマンスパッケージに絶賛の声
  4. ヤマハの3輪スクーター『トリシティ』が進化! SNSでの注目は「デザイン」と「屋根が付くか」
  5. レクサス『IS』改良新型、米国はハイブリッドなし..V6ガソリンだけを設定
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る