時刻表づくりに挑戦!JTB時刻表編集部で「体験授業」

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JTB時刻表編集部で開かれた体験授業。親子で話し合いながら誌面のデータを組んでいく
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あの「JTB時刻表」の編集に挑戦――本物の編集部で時刻表の制作を体験する「JTB時刻表90周年記念特別授業!時刻表をつくろう!」が8月8日、JTBパブリッシング(東京都)で開かれた。小学生とその親が編集部員の指導を受けながら、オリジナルの時刻表づくりに取り組んだ。

「時刻表をつくろう!」は、旅や体験で子供たちの生きる力を育むというJTBの取り組み「旅いく」のうち、鉄道をテーマとした夏休みの体験プログラムの一つとして実施。同日午前と午後の2回開かれ、午後の回には小学生とその親約30人が参加した。

「授業」は時刻表の基礎を学ぶ前半と、実際に誌面をつくる後半の二部に分かれ、前半ではJTBパブリッシング時刻表編集部の大内学編集長が、時刻表の読み方や作り方などの基礎を説明した。

大内編集長が「時刻表を読める人!」と呼びかけると、手を挙げた子どもは5人ほどで「読んだことがない」という子もちらほら。時刻表には鉄道やバス、船、飛行機など全部で900社くらいの情報が載っているといった内容の説明に始まり、どの路線の時刻がどのページに載っているかの調べ方や、時刻表にある「着」は駅の到着時刻、「発」は発車時刻などといった読み方を説明した。

また、時刻表編集部での体験授業ならの「ひみつ」も披露。重さは第三種郵便物として送れる重量制限の関係で基本的に1キロを超えないことや、JTB時刻表に使われている紙は専用で、裏写りして読みにくいことがないよう、縦の線が裏表のページで必ずぴったり揃うようにしていることなどを紹介し「載っている時刻はどの時刻表も同じでも、どれだけ見やすくできるかをすごく考えています」と、編集の上での工夫を語った。

時刻表の編集は、JRの時刻表を例にとって解説。「額表」と呼ばれる列車名や発着駅などが書かれた基本的な資料と、細かい時刻が載った「運転時刻表」、さらに内容の訂正が書かれた「訂正資料」をもとに、前月から変わる内容を「カスゲラ」と呼ばれる前月号の誌面のゲラに書き込む…といったやり方を説明した。

参加者に配られたこれらの資料を使って架空の列車の時刻を書き込むと、後半ではいよいよ本物の時刻表編集システムを使い、時刻表の誌面づくりに挑戦。元データでは『JTB時刻表号』などとなっている列車名を自分の名前に書き換えたり、さらに運転日を自分の誕生日にしたりといった操作を、編集部員の実演に合わせて行った。

子どもたちは「どこをクリックするのかな」「横浜(の時刻)はどこ?…」など、専用ソフトの操作に四苦八苦しながらそれぞれのページを作成。印刷したゲラを複数の色の色鉛筆でチェックすると、最後に大内編集長らに「校了」のはんこをもらい、本物と同じ体裁の時刻表が完成した。

完成した時刻表を手にすると、これまで「紙の時刻表は見たことがなかった」という子も大喜び。「今はネットで検索できてしまうので、紙の時刻表をぜひ体験させたかった」という父親と兄弟で参加した小学4年の男の子は「時刻表がどんな風に使われるかわかった。これから自分でも使ってみたい」。大内編集長は「時刻表をこれから使ってみたい、という子どもたちの声が本当に嬉しい。これからも子どもたちに時刻表の楽しさをどんどん伝えていきたい」と話していた。

《小佐野カゲトシ@RailPlanet》

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