【アウディ A6 試乗】ダウンサイズで身のこなし格段にアップ…藤島知子

試乗記 輸入車
アウディ A6 2.0 TFSI
アウディ A6 2.0 TFSI 全 12 枚 拡大写真

新型と銘打つアウディ『A6』だが、実施的には内外装の仕様変更とパワートレーンのラインナップが変更されていることがトピックとなる。

従来のV6エンジンとなる2.8L FSIクワトロが2.0Lの直噴ターボエンジンのクワトロ仕様に置き換わり、エントリーモデルは従来の2.0L TFSI×CVTから1.8Lの直噴ターボエンジン×7速Sトロニックに変更しFFモデルとして新設定された。どちらの仕様も排気量はダウンサイズしながらもスペック的には向上させており、小排気量のターボエンジンは更なる高効率化を図っている。

外観の変化で目に付くのがフロント周りのデザインの変更。グリルのフィンが1本追加され、水平ラインを細かく刻むシングルフレームグリルが一層エレガントなスタイルを印象づけるものになった。洗練性を際立たせるのはマトリクスLEDヘッドライト。ウインカーを点灯すると内側から外側に向けてイエローの光が内から外側へ流れる印象的な表情をみせる。

北海道の一般道で試乗したのはA6 2.0 TFSI×7速Sトロニックのクワトロ仕様。2.0Lという小排気量ながら、低速域の発進加速からじつに滑らかにゆったりと走り出すさまはサルーンに相応しい堂々とした風格を感じさせる出来映え。

従来のモデルと比べると格段に身のこなしがスムーズになっており、7速Sトロニックは変速時に荒っぽさなど一切感じさせず、デュアルクラッチ式のトランスミッションと言われても信じられないほど滑らかな繋がりをみせる。

試乗車はオプションの255/40R19サイズのタイヤを履いていたが、荒れた路面の走行では、乗員に伝わる入力に尖った突き上げは感じにくいものの、身体が縦に揺すられる傾向がある。走行距離が2000km前後の新車だったせいもあるが、もう少しうまく受け流してくれるようになると乗り心地面のレベルアップが図れそうだ。

■5つ星評価
パッケージング :★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

藤島知子|モータージャーナリスト
幼い頃からのクルマ好きが高じて、2002年からワンメイクレースに挑戦。市販車からフォーミュラカーに至るまで、ジャンルを問わず、さまざまなレースに参加している。2007年にはマツダロードスターレースで女性初のクラス優勝を獲得した経験をもつ。現在はクルマの楽しさを多くの人に伝えようと、自動車専門誌、一般誌、TV、WEB媒体を通じて活動中。走り好きの目線と女性の目線の両方向から、カーライフ全般をサポートしている。COTYの選考基準は、クルマと共に過ごす日常において、気持ちを豊かにしてくれるクルマかどうかに焦点を当てる。

《藤島知子》

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