【シーフードショー15】愛媛の道路舗装会社、チョウザメ養殖で新たな活路

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中央道路が新規事業として期待するチョウザメ
中央道路が新規事業として期待するチョウザメ 全 2 枚 拡大写真

水産物が一堂に会した「ジャパン・インターナショナル・シーフードショー」で、全く畑違いとも言える企業を発見した。それは愛媛県四国中央市の本社を構える中央道路で、道路補修の専門会社だ。もちろんこの展示会に出展するには初めてである。

「実は地元の法皇山脈でトンネルを掘削したら、水脈が変わり、うちの土地からわき水が出るようになったのです。それで、何かできないかと、チョウザメの養殖を始めたわけです。最初はニジマスやワサビなどいろいろやったんですが、どれも失敗し、ここまで来るのに苦労しました」と養殖担当の西澤直城取締役はチョウザメを指さしながら説明する。

チョウザメといえば、キャビアとなるが、同社が注目したのはその身だ。キャビアは高級食材として黙っていても売れるので、残った身もうまく利用できれば新規事業として大きなビジネスになるのではないかと考えたわけだ。なにしろ、チョウザメの身は大きく、脂がのっている割にあっさりして、おいしいからだ。そのうえ、頭はスープ、骨は唐揚げ・天ぷら、皮は和え物と、ほとんど捨てるところがないという。

しかも、チョウザメは動脈硬化の予防に良いとされる高度不飽和脂肪酸が多く、疲労回復に効果のあるカルノシンが豊富で、コラーゲンも多いという研究報告も出ているのだ。文字通り、いいとこずくめの魚と言える。

「今は切り身を西京焼きや柚庵焼きなどにして販売していますが、うちがそんなことをしているのを知っている人はほとんどいないので、今回初出展したわけです。チョウザメの養殖を始めて今年で8年目になり、ようやくキャビアも取れるので楽しみです」と西澤取締役は話す。

今後は燻製などの食品をはじめ、サプリメントや化粧品も販売していく計画だ。すでに、化粧品会社と共同開発を行っているという。地方の公共事業が減っていく中、中央道路はチョウザメビジネスで新たな活路を見出そうとしている。

《山田清志》

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