1MDB問題「見えない力が捜査に介入」…元警察幹部が暴露 マレーシア

エマージング・マーケット 東南アジア
マレーシアのナジブ・ラザク首相(参考画像)
マレーシアのナジブ・ラザク首相(参考画像) 全 1 枚 拡大写真

ナジブ・ラザク首相の関与が疑われている1MDBの資金問題について、特別捜査班を率いていた元警察幹部が「見えない力が捜査に介入した」と告発した。

自身が更迭される原因も、同幹部を好ましく思わない権力者の意思が働いたと主張している。

捜査介入を暴露したのは、ブキ・アマン警察本部政治部のアブドル・ハミド・バドル前警視副総監。今月17日付けで首相府への異動命令が出された。

アブドル・ハミド氏は、汚職摘発委員会(MACC)が証言を求めている、ナジブ首相口座に入金された1MDB資金が途中で迂回されたSRCインターナショナルのニック・ファイサル・アリフ・カミル社長、同スボー・モハマド・ヤシン取締役、ビジネスマンのロー・テックジョー氏(通称ジョー・ロー)の3人の重要参考人について、ある勢力が匿っていると指摘。

また自身が更迭された理由については、カリド・アブ・バカル警察長官とアハマド・ザヒド内務相(現副首相兼任)と面談した際、同氏を嫌っていて同氏の更迭を臨んでいる人物がいるためとの説明を受けたとしている。

アブドル・ハミド氏はさらに、過去3年の間に4度にわたり、上からの指示を受けてマハティール・モハマド元首相に会って、ナジブ政権批判を慎むように要請したことを暴露した。

アブドル・ハミド氏は告発に踏み切った理由について、名誉のためでも保身のためでもなく、真実をマレーシア国民に知って貰いたかったためだと強調。権力者のために自分が犠牲になって更迭されたと述べ、権力と癒着して1MDB問題の調査を進めていたMACC職員を逮捕した警察のやり方を批判した。

千田真理子

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 分割式で取り付け簡単、MAXWINの金属製スノーチェーン「K-TIR08」発売
  2. 日産、小型ミニバン『グラバイト』予告…2026年インド発売へ
  3. 「5速MTを残すのは漢」新型スズキ『ワゴンR』に反響続々! デザイン統一にも「思い切ったな」
  4. ゲームエンジンが自動車開発の共通言語になる!『Unreal Engine』の採用が急拡大する理由【前編】PR
  5. 『頭文字D』『MFゴースト』『昴と彗星』が東京オートサロン2026に集結、AE86・BRZ・86を展示
  6. 三菱『デリカD:5』新型発売、価格は451万円から…SUVとミニバンが融合「三菱らしさ」武器に
  7. 21世紀史上最高の快音マシン “レクサス LFA”が復活!V12のF1エンジンを搭載したF50も登場、ホットウィールの新製品が熱すぎるPR
  8. ホンダ WN7 が初の国産EV白バイに! 2026年1月の箱根駅伝でデビュー
  9. 【プジョー 2008 新型試乗】サイズ、安全支援、装備の充実度もレベルが高い…島崎七生人
  10. エンジン車は生き残れるのか? EU新自動車政策、その絶対条件と“落とし穴”
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る