日本電産は、子会社でプレス機の製造・販売事業を展開する日本電産シンポが、スペイン北部ラ・リオハ州ログローニョ市にあるプレス機器メーカーのアリサを買収したと発表した。
アリサの実質持分100%を創業家一族から買収した。
アリサは、1940年創業、高精度超大型トランスファープレス、順送プレス、サーボプレス(荷重250~2500トン)メーカーで、欧州自動車部品メーカーに強い顧客基盤を持つ。アリサの買収は、日本電産グループのプレス事業にとっては、課題だった自動車業界向け大型プレス、欧州市場への本格進出と、サーボプレス事業への本格進出するのが目的、
今回の買収で日本電産グループのプレス事業は、荷重10トン程度の中小型高速高精度プレス機から、荷重2500トンレベルの超大型高精度高剛性プレス機まで、幅広い荷重をカバーできる。従来の電子部品、食品・飲料缶、モーターコア、小型自動車用部品メーカーに、重要度の大きい自動車用大型インナー部品メーカーを主要顧客層に加えることができる。
生産拠点として、従来の日中米に欧州が加わり、顧客の世界各地の工場により近い場所でプレス機を生産、メンテを含むサービスを提供できるようになる。ミンスター、キョーリ、アリサそれぞれの販売チャネルを相互利用できる。
このほか、アリサの販売先がティア1やティア2の欧州自動車部品メーカーが中心であることから、欧州自動車業界へのNidecブランドの向上を含む接点を強化できると見ている。